2010年05月05日(水) 子供の日
倭姫宮 春の例大祭、猿田彦神社 御田植祭ほか (自転車)
今日は子供の日、各地でさまざまな催しがあるが、わたしは
- 倭姫宮の春の例大祭
- 猿田彦神社の御田植祭
を見学することにした。
まずは、倭姫宮へと向かった。
普段、こちらの参道には車止めがおかれているので車両は進入できないが、今日は特別であった。
のぼりが多数立てられ、野点の準備も始まっていた。
祭の開始30分ほど前に到着したが、準備はほぼ完璧な感じであった。
定刻である10時になると、祭が開始された。
この場所でお祓いなどが実施された。
お祓いを終えると辛櫃が神前へ運ばれ、その中から神饌が取り出され、神前に並べられた。
祝詞が奏上されているのだろうか?
来賓により、玉串が奉奠(ほうでん)された。
地元の方に混じり、著名な方も。
粛々と儀式が進められ、滞りなく終了した。
ただし、見学者のなかには大きな声で雑談する人もおり、儀式という閉ざされた世界と市井が入り混じるオープンな雰囲気に驚いた。いままで祭を見学したことがなかったが、また見たいと思わせてくれた。
続いて、舞いが奉納された。
祭の終了後に、徴古館等の入場無料券が配布されたため、長蛇の列ができていた。列には並ばずに早々に退散した。
先ほどの参道を戻り、御幸道路を内宮方面へと走った。坂を上る途中、皇学館大学の入口まで行かない右手に御師であった葉山大夫邸の門がある。
さらに坂を上ると左手には皇学館大学の入口があり次の信号には、
左手に 神宮文庫の入口がある。
こちらも御師であった福島みさき大夫邸の門である。
現在、10時過ぎであるが、猿田彦神社の御田植祭は13時からである。
かなり時間があるので、まずは以前から気になっていた皇女森へ行くことにした。御幸道路からジャスコ伊勢店へと向かい、さらに細い路地を内宮方面へと入って行った。
水田の真ん中に縦長の杜がある。非常に目立つので一目であれだとわかった。
石標には宇治乃奴鬼神社社域と書かれている。「跡」の文字は見当たらない。ただし、伊勢神宮崇敬会が出している「お伊勢さん125社まいり」のリストでは大土御祖神社(摂社)に同座されている。
内宮方面への走ると近鉄の高架をくぐる。振り返りパチリ。
さらに五十鈴川沿いの道を県営総合競技場の前まで進んだ。
五十鈴川の河川敷も競技場周辺も車が溢れかえっていた。観光客も地元民も大変だ。そのような渋滞を横目に見ながら宇治橋前まで走った。
津長神社(新川神社、石井神社を同座)、饗土橋姫神社、大水神社(川相神社、熊淵神社を同座)を順に参拝してから、宇治神社へと向かった。
駐車場の隅にある神路山森林監守見張所を過ぎると、
すぐ右手に宇治神社が御座す。
石段を登っていくと、多数ののぼりが見えた。「石神さん」ののぼりだ。ああ、ここに石神さんがあったんだ。と初めて知った。野口みずきさんがお参りしたとは聞いていたが、いまだかつてどこにあるのかを知らなかった。すっきりした。
この神社の御祭神は非常に多い。大山祗神を始めとして本居宣長の御神霊等25柱である。これほど多いのは見たことがない。
また社殿の隣には次のような小さな社が建っている。
また、隣にはお稲荷さんもある。
最後に、石神さんである。「速くなくてもいいので、長い時間走れますように!」とお願いした。とは言っても最近は自転車での行動が多いので、ジョギングする機会がほとんどなくなっている。
まだ、時間に余裕があったので、五十鈴川へ出て、昼食をとることにした。
宇治橋の下流から五十鈴川の上流を望んだ風景である。
こちらは下流方面をパチリ。
いつも通り、おにぎりを平らげるとちょうどいい時間になった。
おはらい町通りを内宮方面へ向かい、自転車に乗って猿田彦神社へと向かった。12時半ぐらいであったがぼちぼち見物者が集まってきた。
猿田彦神社もじっくりと見たことがなかったので、うろうろしていたら、さざれ石、佐留女神社があることを知った。
そのような中、この2本の木に目を奪われた。今日一番の収穫かも。
右は自然の状態で好き勝手に延びている。左は人手で枝が払われまっすぐ延びている。自然と人工の共存、共栄を絵に描いたような風景に思えた。
定刻前になると続々と参加者が集まってきた。
社殿の中で儀式が始まった。関係者だけでなく、見物者のための席も準備されていた。倭姫宮の祭とは異なり、こちらでは進行の方がマイクを利用して案内、指示が出された。
田植が終わると、大黒と恵比寿の絵が描かれた大きな団扇で、大団扇角力が繰り広げられた。先ほど植えた苗を歩を進めているのだろうが、見事な身体さばきだった。
参加者が退場し、田植は終了した。後は社殿の前での豊年踊である。
わたしは御田植が終わってからしばらく御田に残っていた。ボーイスカウトの子供たちがあとかたずけに一生懸命であった。ご苦労様。
御田の脇に目立つ建物がある。これはなんだ?
猿田彦土中神社と書かれていが、実際には神社ではなく、アートのようだ。
自由に中に入っても良いと書かれていたので、早速神様を体験してみた。
外の世界が神々しく見えた。どうも不思議な体験である。
なぜか、自然の地から強さを感じる。「地から強さ」から「力強さ」に通じるものがあるのか。
道草を終えて、社殿の前庭へ戻ってくると、豊年踊が始まる直前であった。
植方が「ハエヤーハエ」と掛け声を繰り返しながら踊ります。
米俵が重すぎて? 倒れそうになる場面など、滑稽な要素も含まれていた。そのためか暑い日差しの中でも観客はじっくりと見入っていた。
最後に、大団扇が立てられたかと思うと、進行役の合図とともに見物客が団扇をめがけてまっしぐらに走って行った。なにが起こったのか? どうも団扇の一部を取って、持ち帰ると幸せになれるようだ。そうか、みんなはこれを待っていたんだ。
見物客の勢いにカメラまでぶれてしまった。不覚。
団扇は骨組みしか残っていなかった。これで多くの人が幸せになれればよし。
今日も一日は長かった。初めての体験が多く。自分は今まで何をしてきたんだろうと考えてしまった。ははは。