仮遷座後の箕曲神社(伊勢市小木町)その19

2012年09月15日(土) 仮遷座後の箕曲神社(伊勢市小木町)その19 (車、徒歩)

仮殿は社務所内に設営されていて、御遷座までの1日と15日には午前8時~10時の間で仮殿を拝観できるとのこと。

【参考】 箕曲神社の御遷座関連行事(伊勢市小木町)

 

このことを知って二日目、今日は15日だったので仮殿を拝観するために箕曲神社へ向かった。

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社(伊勢市小木町)

境内には男性がみえたので、挨拶の後「仮殿は拝観できますか?」と伺ったところ、「今開けたから・・」との返事を得た。

これで仮殿を拝観できる。ただ、ここで私が犯した失敗はこの男性に撮影の許可を得たことだった。男性曰く「神様は撮られるのは・・・」と否定的な返答だったので、拝殿前ではカメラを封印した。

社務所の扉を開けると桧の香りが漂ってきた。左奥の和室には真新しい仮殿が置かれていた。

 

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社(伊勢市小木町)

さらに、この男性に「箕曲神社御遷宮 お白石持ち町内曳」について伺ったところ、お白石は御敷地に戻されているとのことだった。

ということは、先日私が述べた表現「たぶん御白石は本殿の御敷地へ戻されたのだろう。は間違いだったようだ。」には間違いがあったのだ。

事実として、お白石は御敷地に戻されていた。

 

それを証明するため、その男性は「町の人が一緒にいないと今は入れないけれど・・・」と拝殿前に張られたロープをくぐり、私を本殿前まで誘導してくれた。

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社(伊勢市小木町)

そのおかげで、私はお白石が御敷地に戻されていることを自分の目で確認できた。

 

その後、今回の修繕に関する話になり、修繕だけでも1500万円ほどの費用がかかったこと、箕曲神社は小木町の約120世帯のみでお守りしており、御造営資金の調達は大変であること、また120世帯のうちの約半数は新たに移転してきた世帯でなかなか寄付してもらえないようなことも話されていた。

この話を聞いて、仮殿の写真も記録として残しておくべきだったと後悔した。今日のところは男性の手前、仮殿の撮影は控えておくことにした。

 

伝統の継承、神社の存続など、将来へのつながりを考えた場合、若い世代がいかにそれらの存在を認知し、興味を持ち、真の目的や精神を理解し、積極的に参加できるか、にかかっている。

たとえば、神宮(伊勢神宮)にしても今までは積極的な情報公開は実施されていなかったが、外宮勾玉池の畔にぜんぐう館を開館してからは、まだまだ制約はあるにしても積極的な情報開示が進められ、講演や講座までが実施されている。神宮でさえ外界に向けたスタンスの変化がある時代だ。

天照大神は皇祖神であり神様の中でもさらに特別な存在であるからお祀りされなくなることなんて考えられないが、氏神さまが祀られる小さな神社は衰退し、消滅することも十分あり得る時代だ。

このような悲劇を避けるためには、まずは現状を伝えることが重要だ。箕曲神社にて仮殿を撮影したくらいで神様は怒りはしないだろう。神は自然、懐が大きな存在なのだから・・・。

 

是非、機会をつくり、記録に残し、ここで紹介したいと強く思った。

 

ここにも、そして至る所、自然の中に神々が御座す。

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社(伊勢市小木町)

我々と共にあるのだ。

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社参道から本殿をパチリ。

箕曲神社(伊勢市小木町)

箕曲神社(伊勢市小木町)

 

【箕曲神社(伊勢市小木町) 仮遷座後の記録】

 

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