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 2014年01月01日 【キタヰ】こと、桝屋善則

十二月月次祭(内宮)由貴夕大御饌の儀 2012

2012年12月16日(日) 十二月月次祭(内宮)由貴夕大御饌の儀 2012 (車、徒歩)

先日より十二月月次祭に関連する祭典を奉拝してきた。

【参考】

今回、伊勢神宮崇敬会員(準会員)として、内宮における由貴夕大御饌の儀を奉拝する機会を得た。夜間の特別な奉拝であるため、一般の撮影は一切禁止となっていたため本記事では写真の掲載はなし。そのため、つたない文章のみ。

 

2012年12月16日 伊勢神宮の内宮において十二月月次祭 由貴夕大御饌の儀が斎行されるにあたり伊勢神宮崇敬会員として奉拝に参加した。午後9時前、内宮宇治橋前(西詰)へ移動するとそこには多数の奉拝者が集まっていた。伊勢神宮崇敬会のほかにも数団体、200人以上?

10名ほどのプレスが先行して宇治橋を渡り、しばらくすると奉拝者も神宮衛士に先導されて宇治橋を渡った。私も一揖の後、鳥居をくぐり宇治橋を歩き始めた。宇治橋の中央で前方の空を見上げるとオリオン座が輝いていた。

宇治橋を渡ると右手へ続く参道、その先は暗闇、参道の両端に建つ常夜燈のみが道先案内となっている。暗闇のなかに配置された常夜燈の光は遠近法のお手本だ。多数の奉拝者は消失点に吸い込まれるように玉砂利を踏みしめながら手水舎を目指した。

手水舎へ到着すると先頭から順に手水にて心身を清めた。奉拝者全員が手水を受けると参列は動き始めた。暗闇のなか第一鳥居をくぐり第二鳥居へ向かう、このあたりで空を見上げると木々の枝葉の間に多数の星がきらめいていた。五十鈴川のせせらぎを聞こうと耳を澄ましたが玉砂利を踏む音にかき消された。

第二鳥居をくぐり、神楽殿の前を通り過ぎると忌火屋殿前庭の手前で参列は停止した。この場所から修祓を拝観することに。私が待機した位置からは斜め右方向に祓所が望めた。参進まで約一時間。祓所の隅では松明(しょうみょう)に火が点けられていた。時にはその火を弱めながら目的の時刻に最高の状態になるように準備が進められた。参進が始まるまでの約一時間、多くは松明の火を見つめていた。静けさの中に飛行機が飛ぶ音や鳥の鳴き声が聞こえることも。また、時には目を閉じると瞼を透けて見える炎には古へ引き戻される感覚を覚えた。なぜか、この一時間が瞬く間に過ぎてしまった。

参道に臨時に設置された提灯に火が入ると報鼓が鳴り、私たちの目の前を通り過ぎた。ほどなく浅沓が玉砂利を踏みしめる音が近づいてきた。足元を松明に照らされながら(臨時)祭主の黒田清子さんを先頭に・・・

参進は私たちの前を通り過ぎると忌火屋殿前庭へ入り祭員は配置に着いた。すると神宮衛士は遠くで待機していた奉拝者を祓所の近くへ移動させた。奉拝者が前庭を遠くから取り囲むように。

祓所である前庭では正宮への御饌、別宮への御饌、続いて祭主、大宮司、少宮司が個別に修祓を受け、5名の禰宜、その他の祭員の修祓が続いた。修祓の間、プレスによるシャッター音は切れ間もなく続いた。(この奉拝では一般の撮影は禁止であるが、日中の祭典では撮影が可能であるため私もシャッターを押している。傍観者として客観的に体感すると祭典におけるシャッター音は余りいいものではない。祭典の撮影にはコンデジやミラーレス一眼のようにシャッター音が消せるカメラを使うべきなのだろうか?、画質や予算・・・)
そんなことも考えながら奉拝していると修祓は終了し、参進が再開された。

この後は供進される御饌の仕上げである御贄(あわび)の調理が正宮の石階下、蕃塀の南側に建つ御贄調舎において執り行われ、その後正宮(皇大神宮)での由貴夕大御饌の儀、さらに皇大神宮の第一別宮である荒祭宮での由貴夕大御饌の儀へと続く。

忌火屋殿の前庭を出た参進は正宮への参道を進み、正宮への石階下で御贄調舎へ入った。奉拝者はその後に続いたが我われは参列の中央あたりだったため御贄調理を近くて拝観することはできなかった。遠くから神職の動きのみで神事の成り行きを追った。

御贄調理が終了すると参進は正宮への石階を登り板垣南御門から外玉垣へ、さらに内玉垣、内院へと参入された。その後は一時間弱、内院にて由貴夕大御饌の儀が斎行された。その間、私は外玉垣に張り付いていたが、目に映るのは中重(なかのえ)の東西に配置された庭火とそれに照らされた中重鳥居などで人影は庭火のお守りのみ。時に伶人による奏楽が聞こえた。浄暗のなか揺らめく庭火とそれが作りだす影、雅楽の音色、さらには徐々に肌への刺激が増す寒さ・・五感、いや六感をも刺激する時間だった。
ただ、そんな中でも夢のような世界に完全に浸ることはできなかった。余りにも明るい伊勢の空。視線を上げると浄暗ではなくなってしまうのだ。

正宮での由貴夕大御饌の儀が終了すると祭主は退下となり、大宮司ほかの神職が荒祭宮へ向かった。奉拝者もその後に従い、荒祭宮への石階を降るとすでに祭儀は始まっていた。正宮と比較すればかなり短い時間での祭儀であった。

以上で内宮における十二月月次祭 由貴夕大御饌の儀が終了すると祭員は退下となり、斎館への道を戻られた。

我われ奉拝者は帰り道の参道を通り、宇治橋を渡った。
約3時間に渡る夜間の奉拝、貴重な体験だ。

この後も翌午前2時からは由貴朝大御饌の儀、正午からは奉幣の儀と祭儀は続く。幾ら職務とはいえ、祭主を始めとする神職一同の神様への真摯な思いには頭が下がる。
体感(耐寒)すればこそ分かるものでもある。ぜひとも奉拝されたし。

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