2011年07月24日(日) 御塩浜と御塩焼所ほか(御塩殿神社) (車)
今日は外宮にぎわい会議と伊勢市観光協会が主催する「第12回 御塩道を歩く」が実施されたが、私は地区の公園清掃(草刈り)のため参加できなかった。
「御塩」つながりで、採鹹作業を見学しようと昨日御塩浜を訪問したが、誰に会うこともなく採鹹の状況も分からなかった。そこで、草刈りを終えてから今日も御塩浜へと向かった。今日は車だ。
御塩浜には水が浮いていたが、今日は人に出会えた。おじさん2名だ。
いろいろ話を伺ったところ、今年は梅雨明けが例年より早かったため土用の入りである7月20日よりも前から採鹹作業が始まった。浜小屋の前に並ぶ樽には鹹水が詰まっているとのこと。
ただし、ここ数日は台風6号の影響で御塩浜の塩分濃度がほぼ0%となり採鹹作業ができなかった。明日7月25日から28日まで採鹹作業が再開されるそうだ。そして、28日には鹹水が御塩汲入所へ運び込まれ、29日と30日に御塩焼所で焚き上げられるとのこと。
さらに、おじさんたちから朗報をいただいた。「先ほど静岡からの団体さんが見えたので、喜多井さんに御塩殿での説明を頼んだ。今頃到着しただろうから、まだ間に合うだろう。」と。
喜多井さんとは御塩殿で御塩焼固の作業を担当している方だ。
【参考】 御塩焼固(みしおやきがため)
私はおじさんたちにお礼を述べると、御塩殿へ急いだ。今日は車なので数分で御塩殿に到着した。
御塩殿の前では十名くらいの方が喜多井さんから説明を受けていた。
私は御塩殿の前の鳥居をくぐると、皆さんに会釈した後、まずは御塩殿神社へ向かいお参りした。
御門の扉の前にこの封筒(神々の贈り物 岩戸の塩)が置かれていた。誰がお供えしたのだろうか?
御塩殿神社への参拝を終え、御塩殿の方を見ると見学の皆さんは御塩焼所へと移動していた。
私も後を追おうとしたところ、御塩殿の御扉が開いているのに気づいた。
そして、御塩焼固で利用される三角錐の土器が置かれていた。思わず、パチリ。
独占状態だったのでしばらくこの空間を楽しませていただいた。
あっ、そうだ。御塩焼所。私も御塩焼所での説明に便乗させてもらおうと、急いで御塩殿の裏手へ回ると御塩焼所と御塩汲入所の敷地への扉が開かれていた。私は誘われるようにその中へ・・・
こちらが、御塩焼所の内部だ。今年は7月29日および30日、中央の「くど(粘土できづかれた釜)」で鹹水が焚き上げられるそうだ。一回は約4時間で焚き上げられ、この作業が繰り返される。
こちらが御塩焼所の外観で
隣の御塩汲入所と同じ「天地根元造り(地上に切り妻屋根を直接載せた造り)」だ。
また、この建物には窓が無く、この中で薪を焚くと煙はどうなるのだろう? 当然ながら中に充満するだろう。ここにも作業の大変さが伺える。暑さと煙たさ・・・
そこで、多少なりとも煙を抜くための仕組みが壁面上部の三角形の板だ。この部分は取り外せるようになっており、ここから上部へ煙を抜くことができるそうだ。とは言え、小屋の中に煙が充満するのは避けられないだろう。
こちらが御塩焼所の隣にある御塩汲入所だ。御塩浜での採鹹作業で塩分濃度を高めた鹹水が運び込まれ、保管される場所。
御塩焼所での説明が終了すると御塩焼所の扉が閉められた。
御塩焼所および御塩汲入所を後にして
御塩殿の前まで戻ってくると、喜多井さんにお礼を述べ、御塩殿を後にした。(感謝)
今日、御塩浜へいかなければ、御塩浜にあのおじさん2名がいなければ、団体さんが御塩浜を見学しなければ・・・
私は御塩焼所を見学できなかった。本当にどんなご縁でつながっていることだろう。
やはり、動くことが重要だ。 『マグロのように常に動いていたい。』と思った。 (時々是動々)