2012年07月29日(日) 荒塩の焚き上げ作業(御塩焼所、御塩汲入所)2012 (車)
御塩浜にて鹹水(より塩分濃度が高い海水)を採る採鹹作業は終了し、その鹹水を焚き上げて荒塩を作る作業が御塩殿神社の御塩焼所で開始されたため、御塩殿神社を訪問した。
実は、昨夜から荒塩の焚き上げ作業が開始されていると思い込んでいて、訪問したのだが真っ暗闇のなか、誰もいなかった。(その様子は後述)
御塩殿神社へ到着し、正面の鳥居から参道を進むと
御塩殿の前の鳥居をくぐった。その時、鳥居の右手奥に見える斎舎の雨戸が開けられていることに気づいた。これで荒塩焚き上げ作業が始まっていることを確信できた。(ほっ)
まずは、いつものように御塩殿の左手へ向かい、
御塩殿神社にお参りした。この裏手の御塩焼所で荒塩の焚き上げ作業が進めれているはずだ。
御塩焼所へ向かうため、御塩殿の前を通過する際に、御塩倉のことを思い出した。
今回、荒塩として焚き上げられた御塩も俵に詰められて御塩倉に保管される。
なお、荒塩は年二回(10月と3月)の御塩焼固作業にて、神宮での修祓や神饌に供される御料としての堅塩へ仕上げられる。
斎舎の横を通りすぎると二見浦側の扉が開けられ、複数の車両が駐車していた。
御塩焼所、御塩汲入所の前までたどり着くと普段は閉じられている扉が開かれていた。
作業されている方に一声かけ、鳥居をくぐってもよいことを確認してから御塩焼所へ近づいた。
少し離れた所から作業を拝見した。
くどには火が入り、その上の大きな平釜では鹹水が沸騰し始めていた。その間も
表面に浮く不純物(?)が丁寧に取り除かれていった。
また、くどの左手にあるいだし場にはすでに焚き上げられて平釜から取り出された荒塩が置かれていた。にがり等の水分を抜いているのだろう。
しばらく注視していたが、激しく沸騰し始めると新たに鹹水が追加された。焚き上げ作業はまだまだ続いた。
今日は所用があるためこれで御塩焼所を離れなくてはならないが、今回の焚き上げ作業は約1日半の通し作業を二回繰り返すとのこと。次回は7月31日~8月1日の予定。正確な時間帯は不明だが31日の夜間なら大丈夫だと思うので、もう一度訪問しよう。
一方、御塩焼所の隣の御塩汲入所では御塩浜から運び込まれた樽から御塩汲入所に据えられている甕への移し替え作業が進められていた。
今年はこれだけ鹹水が採れたのだろうか?
樽が御塩汲入所へ運び込まれると
鹹水が地中に埋められている甕へと移し替えられていった。
今回、御塩殿神社に詰めておられる神職の方にはさまざまな説明をいただき、私の質問にも懇切丁寧にお答えいただけた。(感謝)、喜多井さんもありがとうございました。
以上で、御塩殿神社を後にした。
そして最後は、
上述した昨夜の訪問の件、 荒塩の焚き上げ作業が開始されていると私が勘違いして7月28日の夜に御塩殿神社を訪問した。
真っ暗な参道を進み、御塩殿神社でお参りを済ませてからその裏手にある御塩焼所まで暗い中、砂道を進んだ。人の気配は全くなく・・・
とにかく訪問した証拠に御塩焼所への入口扉をパチリ。もしかすると御塩汲入所の前にはこの時すでに鹹水の樽が並べられていたのだろうか。
実際、樽の有無を確認するために御塩浜へも立ち寄った。こちらも真っ暗な中であったが、樽が置かれていなかった。
遠くから花火の大きな音が聞こえてきた。多分大淀の花火だが、視界にとらえることはできなかった。とりあえず、御塩樋管の近くから五十鈴川の対岸をパチリ。あれは、伊勢薪能でも目にした月だ・・・