2010年06月26日(土) 神道博物館、倭姫宮 (車)
今日は朝から断続的に強い雨が降っていた。雨が降る内宮や外宮にも魅力を感じたが、雨の強さを考えると乗り気がしなかった。そうだ、皇學館大学にある神道博物館だ。確か、土曜日は午前中だけ見学できたことを思い出し、パンフレットを探した。その通り、午前9時から12時まで見学できる。
9時すぎの出発し、皇學館大学の構内へ入っていったが、駐車場が見当たらない。しかたなく、徴古館の駐車場に駐めて、歩くことにした。
大学構内から出て、徴古館へと向かった。雨足が激しくなってきた。車内で雨宿りしつつ、小雨になった頃を見計らい車外へ出た。
目の前に立派な松が・・ 大正天皇御手植松であった。正面からは分からないが、横から見ると幹はかなり斜めに伸びている。そのために支柱が必要なのだろう。
傘を差しながら、徴古館から神宮文庫の表門まで緩やかな下り坂を歩いた。雨が降っているのに何となくウキウキしてきた。童心に帰ったようだ。
横断歩道を渡り、神宮文庫の表門をくぐった。この門をくぐるのは生まれて初めてだ。
門の屋根にはこれらの造形物が、
石畳の坂道を上る。雨で濡れているため滑りそうになった。
坂の上、左手には神宮文庫がある。
その右手に、この看板があり、神道博物館はさらに奥にある。
パンフレットには、皇學館大学 佐川記念神道博物館と記されていたが、この石標を見ると「佐川記念館 皇學館大学神道博物館」と彫られている。どちらが正しい(正式)のだろうか?
2階建ての立派な建物である。
パンフレットに館内の写真撮影は事前の申請が必要であると書かれていたので、今回はデジカメを封印した。
館内へ入ると、正面に、今宮戎神社の賑わいを再現する「和紙人形ジオラマ」があり、圧巻である。これだけでも一見の価値がある。
冷静に当たりを見回すと、右手に事務所、左手には講義室がある。講義室からは声が漏れ聞こえていた。どうも講義中のようであった。展示室は2階にあり無料である。
2階へ上ると、一部は神宮徴古館の展示とかぶるものもあるが、神宮だけではなく神道一般に関する博物館だけあり、様々な神社での神饌の紹介(比較)など、再度訪問してじっくりと見てみたいものが多かった。
2階で特に気になったのは、柳筥(やないばこ)と神宮式年遷宮遷御の儀陳列和紙人形ジオラマであった。
ここで見た柳筥と、徴古館で見た柳筥とは内部の形状が異なっているように思えるので、再度調べてみたい。また、人形ジオラマでは白い幕で被われた中にも人形が置かれていたが、この内部に興味を持ってしまった。
1階へ戻ってくると、学生らしき人々が集まっていた。これから講義があるのだろうか?
見学を終え、来た道とは別のコース(皇學館大学の前をとおり、大学の正門から御幸道路へ出る)を歩いた。大学の構内らしく、学生や教員らしき人々が歩いていた。
徴古館へ戻ろうとすると、倭姫宮の鳥居が目に入った。鳥居の脇では雨合羽をきて清掃作業をしている方がいた。
今日の参道は静寂の中に雨音と濡れた砂利を踏みしめる「ザク、ザク」音が響き渡り、音楽を奏でている気分になった。
しっとりと濡れている社域はいい雰囲気だ。
石段を上がると正面には、社殿の金色がいつにも増して輝いて見えた。
手水舎で心身を清めていると、子供二人連れの家族が現れ、女の子が父親に「ここは1つなの?」と問いかけていた。神宮の各神社を巡っているのだろうか?
今日は三脚を持っていなかったので、雨を撮るのが難しかった。
参拝を終え、新御敷地を眺めていたところ、
カラスが一羽舞い降りてきた。カラスは自由でいいな。覆屋に近づいても誰に制止されるでもない。
カラスに一方的に別れを告げ、社殿を後にした。
倭姫宮には何度か来ているが、この石標には初めて気づいた。神社じゃないから社域ではないのか・・・納得。
お昼前には帰宅した。