2012年11月23日(金) 新嘗祭(外宮)奉幣の儀 2012 (車、徒歩)
今日11月23日、現在は勤労感謝の日。
宮中では天皇陛下御自身が神嘉殿に新穀の神饌を供え、その年の収穫を感謝する新嘗祭が執り行われる。また、新嘗祭は伊勢の神宮をはじめ、全国の神社でも斎行される。
【参考】
- 新嘗祭(外宮)奉幣の儀 2011 (神宮巡々の記録)
伊勢神宮での新嘗祭は、次のとおり斎行されるとのこと。
午前 4時 大御饌の儀(外宮)
午前 7時 奉幣の儀 (外宮)
午前11時 大御饌の儀(内宮)
午後 2時 奉幣の儀 (内宮)
午前4時には拝観できないので、午前7時から外宮にて斎行される奉幣の儀を奉拝するため、外宮へ向かった。
北御門の駐車場へ車を駐めてから表参道へ向かい、最初にパチリ。
火除橋を渡る際、「せんぐう館休憩舎」に向かって堀川をパチリ。かなり雨足が強かった。
手水で心身を清め、表参道の第一鳥居をくぐった。
参道を進むと斎館前には多くの神宮衛士が参進のために待機していた。
斎館を過ぎ、第二鳥居をくぐり、まずは豊受大神宮(外宮)にお参りしてから別宮遥拝所の近くへ。
ここで待機していると、「こんにちは」と女性から声を掛けられた。女性から声を掛けられる機会などほとんどないので、「誰だ?」とその女性を確認すると誰だか分からない。とりあえず「こんにちは」と返事したところ「御塩殿の・」と・・ 「あっ」見違えてしまった。あの時は眼鏡をかけて、ジーンズ姿だったが今日は全く雰囲気が異なったからだ。(失礼しました。)
【参考】
6時50分を過ぎると報鼓が鳴らされ、第二鳥居をくぐり、
目の前を通り過ぎ、
(かなりの雨だ・・)
御正宮へと・・・
そして、しばらくすると奉幣の儀のための参進が開始された。通常は第二鳥居の手前で修祓となるが、本日は雨儀のため大庭にある五丈殿での修祓となった。
参進の列は参道を右に折れ、
四至神の脇を通り、五丈殿へ。(のはず)この場所から移動できなかったので・・・
修祓を終えると改めて参進が開始された。
先頭は天皇陛下から賜られた幣帛が納められた辛櫃、続いて天皇陛下が差遣された勅使、
その後には、この四月に臨時祭主に就任された黒田清子さん、大宮司、少宮司、禰宜等の神職・・・
そして目の前を、幣帛が納められた辛櫃、
勅使、(臨時)祭主、
黒田清子さんが(臨時)祭主に就任されてから祭典での姿を拝見するのは初めてだが、凛として素晴らしい。
そして、参進は御正宮へと・・・
参進の列が外玉垣南御門の中へ進まれてからもしばらくは参拝者は板垣南御門の前で入場が規制された。外玉垣南御門の下には賽銭を受けるための白い布が敷かれている(賽銭箱はない)が、祭儀の際にはそれが一時的に取り除かれ通路となる。その復旧のために時間が必要だから。
しばらくして参拝の規制が解かれると参拝者が奉幣の儀の拝観者となり板垣南御門の中へと一気に押し寄せた。
蕃塀の前にはプレスの姿も・・・
なお、蕃塀の近くで出会ったアマチュアカメラマン(男性)の話によると「最近、プレスは参進を撮影すると早々に引き上げてしまう。」とのことだった。なぜだろうか?(報道管制? いや、最近はせんぐう館等から積極的に情報発信を始めた神宮司廳だから、そんなことはないだろう。)
板垣南御門をくぐるのが遅かったため、外玉垣の前には多くの拝観者、しかも今日は雨儀だから拝観者も傘をさしている。奉幣の儀の奉拝は諦め、別宮へのお参りを済ませることにした。
別宮への参道を進み、まずは突き当たりの石段を登り多賀宮へ向かった。
多賀宮では神御敷地での御造営も進んでいるようだ。
雨が降りしきるなか、
多賀宮にお参り。奉幣の儀の準備は万端の状態だった。隅に移動されていた賽銭箱には雨避けのカバーが掛けられていたため、祭儀のために敷かれた中央の筵の上に投げられていた。(次の写真は左端なので賽銭は見えない。)
多賀宮でのお参りを終えて石段を下り、下御井神社へのお参りを終えて土宮へ向かおうとすると
前方に辛櫃が運ばれてきた。
多賀宮での奉幣の儀に先立ち、幣帛が運ばれていった。
幣帛を見送ると、土宮、風宮にお参りした。そして、私が外宮で最も好きなところが風宮。パチリ、
パチリ。
御正宮での奉幣の儀はまだまだ続くようだったので、
神札授与所へ向かい神宮暦の小暦を授与して頂いた。(200円)
【参考】
その後は蕃塀の近くで待機するため、三ツ石と御正宮をパチリ。さすがにこの天候では三ツ石も人気がないのだろうか?
そして、御池にも激しく雨が降っていた。
御正宮の正面に建つ蕃塀もパチリ。蕃塀の前には松明(神宮では、「しょうみょう」と呼ぶそうだ。)を燃やした跡が残されていた。朝四時に斎行された大御饌の儀の名残りだろう。
奉幣の儀は50分ほどで終了すると思い蕃塀の脇で待っていたがなかなか終了しなかった。
外玉垣南御門の下の白い布が一時的に取り除かれ、
準備が整った。
祭典が開始されてから約1時間20分後、
御幌が上げられると
御正宮での奉幣の儀を終えた勅使が出てこられた、
続いて、
(臨時)祭主、大宮司、・・・
この参列は御正宮を後にすると別宮遥拝所の先で、多賀宮へ向かう参進と斎館へ戻られる退下とに分かれる。
そして、この瞬間、(臨時)祭主を気遣う神職の眼差しが印象的だった。
そして別宮遥拝所の先へ・・・
その様子を奉拝する参拝者・・・
こちらは(臨時)祭主を先頭に斎館へ退下(たいげ)する列、
そして、こちらは勅使を先頭に多賀宮へ参進する列。
足元の悪い中、浅沓で石段を・・・
最近は多賀宮での祭典は奉拝できないようだ。
これで外宮における新嘗祭 奉幣の儀の奉拝を終えたので北御門参道へ進もうとして大庭をパチリ。
正面の奥に見える建物が五丈殿、手前に榊が立っている石畳が四至神(みやのめぐりのかみ)、そして四至神の後ろの建物が九丈殿。
こちらが五丈殿、先ほど修祓が執り行われた場所。北御門参道からパチリ。
地面が濡れているようだった。
五丈殿を撮影していると背後に人影が・・・、振り返ると報鼓を打たれていた方だった。
菅笠がかなり大きい? ・・・
その後は、御酒殿を遥拝した後、北御門参道をゆっくりと進み、私を追い越して行った神宮衛士さんをパチリ。
落ち葉が印象的な火除橋を渡り、
北御門をパチリ。
以上で、外宮での新嘗祭 奉幣の儀の奉拝を終え、帰路についた。
内宮での祭典は所用で拝観できない。残念だがまたの機会に・・・