2010年08月07日(土) ロマンの森(書を持ち、野に出よう!) (自転車)
万所(まんじょ)遺跡の見学を終え、自宅へ帰ろうと思いながらも道草癖が出てしまい、「ロマンの森」の看板に誘われるようにアスファルト舗装の坂道を上って行った。
ワインディングを繰り返すと、
宮川配水池にたどり着いた。
さらに上ると、配水地を見下ろす場所まで・・、何とかここまでは自転車を漕いできたが、かなり疲れてきた。
とにかく漕ぎつづけると頂上らしき場所へとたどり着いた。芝が植えられ少し開けた場所だ。
案内図を見ると、森の入り口にたどり着いたようだ。
ここ、つどいの広場からの展望では、度会橋が一望できる。遠目ではあるが宮川花火大会も確実に見えるだろう。
つどいの広場には次の記念碑が建てられており、三郷山の歴史が刻まれていた。浦口町民の深い思いが感じられる。
上ってきた道とは別の道で下りられるのは「北登り口」である。途中に階段マークがあるが、外宮方面に近そうなのでこちらを目指した。つどいの広場を後にして、先へ進みとアップダウンが連続する尾根道(ただし、舗装されている)が続く。しばらくすると左手に山之神を祭った祠があった。
結局、急な上り坂では自転車を漕ぎつづけられずに、自転車を降りて押すことになった。この頃は息もかなり上がっていた。
舗装された道の途中には、さらに森のなかを散策できる小径(これらは未舗装)が多数設定されており、森林浴が楽しめる。とにかく舗装路を急ぐと最終の休憩ポイントである「ふれあいの広場」へ到着した。ここには展望台があり、伊勢市内を一望できる。
ふれあいの広場から北登り口を目指すと、その先はいきなり未舗装路となり、段差の大きな階段となっていた。
これはマウンテンバイクでよかったと思える瞬間であった。と言っても、階段や急な登り下りは自転車には乗れないので、乗ったり、押したりの繰り返しであった。今回は救いは、ほとんどが下りであったおかげで自転車を担ぐ必要がなかったことだった。
なんとか下りきると、十一面観世音菩薩に到着した。お参りする気力がなかったので、会釈だけして先を急いだ。
振り返ると、こんな石段を下っていた。
いままでロマンの森内で誰とも会わなかったが、この下りの途中で一人の男性とすれ違った。対向者がいないので多少の段差を気にせず、自転車を漕ぎつづけると、やっと下界へ下りてきた。
金網のフェンスには神宮司庁の入林禁止警告板があった。外宮の宮域だ。
やっと、フラットな道にたどり着いた安堵感からか、急激に喉の渇きを覚えた。
近くに伊勢市立図書館があるので、冷水器で水分補給するために立ち寄った。冷水器の前では水の飲み方を「ああだ、こおだ」と試行錯誤している子供たちがいたので、飛び出す水が描く放物線の最高点で水をすするように飲む方法を見せてあげた。その後は?
久しぶりに図書館を訪れたので、読書席に腰を下ろしてしばらく本を読み、充実した気分で帰宅した。今日の本来の目的であった遺跡の見学はもちろん、道草の方もインパクトの大きな体験であった。伊勢に生まれながらも、行ったことがない場所や知らないことが多いものだ。まさしく、「灯台下暗し」である。知識も大切だが、体験を重視したい。とにかく、外にでよう。
【余談】
余談になるが、寺山修二さんが残した言葉「書を捨て街にでよう」をインターネット検索していたら、役者である石丸健二郎さんのオフィシャルブログにぶち当たった。 書を捨て街に出よう では書を捨てちゃだめで、「書を持ち、野に出よう!」と主張されている。私もこの考え方が好きだな。これからは、「書を持ち、野に出よう!」で行ってみよう。