2013年10月27日(日) 『人と文化の通りみち〜多気町とその周辺の遺跡〜』展示説明会と丹生水銀講演会 (車、徒歩)
次のフライヤーにあるように多気町多気郷土資料館では「人と文化の通りみち~多気町とその周辺の遺跡~」展が2013年10月12日(土)〜12月15日(日)で開催されている。
この展示は、多気町教育委員会・多気町多気郷土資料館・三重県埋蔵文化財センターの共催で、多気郷土資料館第77回企画展でもあり、三重県埋蔵文化財センター第32回三重県埋蔵文化財展でもある。
展示内容にも興味があったが、特に「丹生水銀〜その歴史と現状〜」講演会に興味があったので多気町多気郷土資料館を訪れた。その理由は以前丹生を訪れた際、水銀坑跡を訪れたことがあったからだ。
【参考】
- 丹生水銀鉱跡 2012年06月10日(日)
説明会が開始される2時間程前に到着したので展示を一覧してから資料館の周辺を散策し、説明会が開始される直前に戻ってきた。
資料館に入ると右手に展示室があった。
展示室の入口を入って正面にある台の上には説明資料と”ひとこと”用語説明が準備されていた。
【説明資料】
【”ひとこと”用語説明】
定刻になり、展示説明会が始まった。
展示されていた出土品もうまく撮影できなかったが、とりあえず掲示されていて説明板だけでも掲載しておく。
展示室の雰囲気をパチリ。
ごあいさつに始まり、
右側から壁づたいに左回りで時代順に展示されていた。
【Ⅰ サヌカイトのみち】
【Ⅱ 弥生文化の広がり】
【Ⅲ 古墳時代の交流】
【Ⅳ 古代の多気町周辺】
【Ⅴ 中世の多気町周辺】
【Ⅵ 水銀の生産と流通】
講演とも関連するので、展示されていた出土品等の写真を掲載。
【Ⅶ 近世の街道】
展示会場を出ると二階の第一研修室へ向かった。
講演の講師は丹生水銀調査委員会 委員長である奥 義次さんだった。
こちらが展示室にも置かれていた辰砂原石を手にしてパチリ。
奥 義次さんの講演で丹生における水銀の歴史の概要を知ることができた。ただ、現状については点在する水銀坑跡をいくつか現地調査されたそうだがまだまだ不明点は多いとのこと。奥 義次さんの言葉の端々には現地調査がなかなか進められないもどかしさが滲み出ていた。それは丹生の水銀(坑跡)に対してどのように取り組むのか、その方針を決めあぐねている多気町に対する苛立ちでもある。
講演のなかで「GPS」「活用」「悉皆調査」というキーワードが何度も登場した。今後、「悉皆調査」が実現することを期待したい。