2010年07月04日(日) 伊勢市立郷土資料館、外宮めぐり (自転車)
昨日の雨が嘘のように、朝から晴れ間が見えてきた。
今日は以前から見学しようと思っていた伊勢市立郷土資料館を目指した。ここは私が高校生の頃、図書館であった。何度か訪れたはずだ。
まずは伊勢市駅に向かった。
伊勢市駅の正面には外宮へと続く外宮参道がある。
横断歩道を渡り、店舗が立ち並ぶ外宮参道を進んだ。
参道の途中で、下水道のマンホール蓋が目に止まった。「おすい」の文字とともにおかげ参りの様子が彫られている。
小さいのと、
大きいの、
外宮の前まで進むと、
彩色されたマンホール蓋まである。
車道にある蓋は表面に傷が無く、綺麗に見える。タイヤが踏むだけなので傷つかないのだろうか?
これは車道と歩道の間、歩道よりのもの。色あせた感じだ。
外宮の勾玉池付近では、式年遷宮を記念した「せんぐう館」の新築工事が進められている。
外宮を正面に見て、左へと向かった。朝の9時過ぎだが、内宮へ向かうバスの停留所には十数名のお客さんが並んでいた。
御木本道路を内宮方面へ走ると道路の反対側右手に「伊勢市立郷土資料館」の文字が見えてくる。
(2011年03月20日 追記: 伊勢市立郷土資料館は、
平成23年3月31日(木)で閉館します
※建物の耐震不足と老朽化による閉館です。保管している資料の一部は、今後、小俣総合支所1階に設ける「郷土資料室」で展示し、将来的には市の空き施設を利用して郷土資料館を再開する予定です。
詳細は、 伊勢市立郷土資料館 )
通り過ぎた手前の交差点まで戻り、道路の反対側へと渡った。資料館の手前には旧豊宮崎文庫の碑があり、
案内板がある。
旧豊宮崎文庫の中には入れない感じなので、資料館へと向かった。
資料館の内部は写真撮影できたので、詳細は別のブログ(伊勢市立郷土資料館)で紹介した。
時間をかけて見学した後、資料感の裏へと回った。旧豊宮崎文庫の門が残っている場所だ。すぐ近くには、度会大国玉比賣神社と伊我理神社(井中神社を同座)が御座すので、参拝することにした。
定の立て札の手前に自転車を駐めて、参道へと入ると、参道に敷かれた砂利は今朝までの雨で十分に湿り気を帯びていた。
手水石のまわりも濡れていて、水面に反射する風景がやけに明るく感じられた。
度会大国玉比賣神社への石段も濡れていて滑りそうであった。
前回の参拝時よりも緑が多くなっている。湿度が高く、苔も増えているように思えた。
伊我理神社への石段も同様に湿っていた。
今日は、社殿の左後に立つ大木の存在感が強かった。
3座の参拝を終え、軽い気持ちで外宮にも参ることを決めた。北御門の入り口に自転車を駐めようと走っていたら、前方は工事通行止めであり、車は迂回路へ誘導されていた。警備のおじさんを見ると自転車は外宮の中へと誘導してくれた。これで遠回りせずに北御門まで直行だった。
北御門の入り口に自転車を駐め、手水舎で心身を清めた。
前回訪問後、北御門参道の火除橋も掛け替え工事に着工したと聞いていたが、すでに工事は完了していた。
真新しい橋には、苔も見当たらない。
ふと堀に目をやると、何かが見える。ペットボトルだ。
前方から衛士さんが現れたので、ペットボトルの存在を伝えたところ、網で回収すると言っていた。
火除橋を渡り、御厩の手前を右手に折れ、度会御国神社に参拝した。
続いて、その奥にある大津神社に参拝した。さらには、上御井神社が前方にあると思われる「立入禁止」の看板まで進み、遥拝した。
いきなり、電動ノコギリで木を切るような音が鳴り響いた。セミの声だったのだろうか? しばらくしたら鳴り止んだ。木々に囲まれ、一人しかいなかったので、別世界に放り出されたような感覚を覚えた。(飛び過ぎか?)
北御門参道へ戻り、御酒殿神を遥拝した。
北御門参道を挟み、神楽殿の反対側には九丈殿と五丈殿があるが、建築的な相違点を見つけようと観察していた。背の高さは同じようであるし、平入りの柱の本数も同じである。結局、妻入りの柱の本数が九丈殿は4本、五丈殿は3本であることしか分からなかった。九丈、五丈の相違は背丈の違いとの記述をよんだことがあるがどうも違うようだ?
所々、容易に縄が外せるようになっている。この場所が出入り口となるのだろう。
道草だらけのお参りなので、やっと四至神へとたどり着いた。四至神に参拝する人を一人も見たことはないが、私は参拝している。今日も参拝した。(二拝二拍手一拝)
御正宮への参拝。今日は手持ちがなかったので、お賽銭なしの参拝だった。
それなのに新しい発見が。なぜ今まで気づかなかったのだろう? 正宮の鳥居の笠木は2段構造だった。
別宮遥拝所の位置を確認し、多賀宮へと向かった。
多賀宮への石段を登りきると、左の手すりの下に地蔵石がある。次の写真は手すりに背を向けて見たものだ。見れば見るほど御地蔵さんに見えてくる。神社で地蔵とはおもしろい。
新御敷地では覆屋の前方のしめ縄が2重になっていた。奥のしめ縄は新しく張られたようだ。
石段を下り、左の谷筋へと向かった。下御井神社が御座す。
正宮はもちろん、多賀宮はじめとする別宮には参拝客が多いが、こちには「ちらほら」である。20~30m奥へ入っただけで・・
御井の回りは湿潤でなので、御垣も腐りやすいのだろう。所々新しい材に張り替えられている。
御井の下を流れる地下水系を想像しながら参拝した。
下御井神社を後にし、多賀宮への石段下へ戻ってくると左手には別宮である土宮が御座す。ここには、次々と参拝客が現れる。
次は、風宮だ。ここでも新たな発見があった。
社殿を左から眺めると、地面が傾斜している。初めて気づいた。何か意図があるのか、ただ地形的なものだけなのか? 理由を知りたくなる。
風宮を参拝して、外宮宮域でのめぐりは終了した。表参道の火除橋を確認するため、行きとは別の参道(表参道)を歩いた。
手水舎の手前まで来ると右手、勾玉池の畔に重機が見えた。
その反対側の奥まった場所には清盛楠が立っている。火除橋の掛け替え工事の際は、この木の前を通って仮橋へ向かったのだが、今となっては参道から目立たない位置にある。
表参道へ戻り、火除橋と対面した。新しくなっている。
火除橋を歩くと、何だこれは? このように穴を埋めてある場所が何ヶ所もある。これも不思議だ。どんな理由があるのだろうか?
せんぐう館は約2年後の完成予定だ。そう言えば、何かの記事で読んだが、正宮の実物大のレプリカが作られるとか? 楽しみだ。
北御門まで戻り、自転車で颯爽と帰宅した。天気が良いと暑くても気分は晴れ晴れだ。