2010年07月17日(土) 内宮めぐり (自転車)
夏の3連休初日、暑い日だ。午前中に内宮めぐりを終えるため、9時前に家を出た。宇治橋前の駐輪場に自転車を駐めて宇治橋とは反対方向へと歩いた。
その正面には饗土橋姫神社が御座す。タクシーの駐車場を通り、その前にたどり着くと、左右にも神社が御座す。
まず、右手にある石段を上がると、そこには津長神社(摂社)が御座す。ここには、新川神社(末社)と石井神社(末社)が同座されている。
社殿は南西を向いている。
石段を戻ると饗土橋姫神社(所管社)である。
見た目のとおり、社殿は真新しい。祭神が宇治橋鎮守神(うじばしまもりのかみ)であるため、宇治橋の架け替えとともに建て替えられた。
このように、常に宇治橋を見守っている。
この神社の御垣は別宮でよく見かけるタイプのものだ。
社殿は南東を向いている。宇治橋と正対するためだろうか?
参拝を終え、社殿を観察していて発見したことがある。建築材の切り口が白い。
何か和紙が貼られているように見えるが、その正体もなぜ白くなっているかの理由も不明だ。また、調査テーマが増えた。
何とも気品があることか!
次は、饗土橋姫神社に向かって左手にある大水神社(摂社)に参拝した。ここには、川相神社(末社)と熊淵神社(末社)が同座されている。大水神社へはこのスロープをまっすぐ進む。なお、右手の石段を上ると旧林崎文庫の閉ざされた門がある。
スロープの先、右手には石段がある。
石段を上がると楠の大樹に守られるように大水神社が御座す。今朝は神々しい雰囲気であった。
社殿は南南西を向いている。
こちらの社域を後にし、宇治橋前へと戻ってきた。宇治橋の架け替えとともに橋の右手へと移された参宮案内所では2名の女性が応対していた。マップを貰い、早朝参拝可能な時刻を聞いたところ、この時期は午前4時から参拝できるとのことだ。今度、チャレンジしてみよう。
流木から橋脚を守るための「木よけ杭」の影がキリンに見えてしまった。
宇治橋を渡り、鳥居をくぐると参道は右手へと折れる。ここを右に曲がらず、まっすぐ進と右手に衛士見張所があり、その先には神宮司庁がある。
神宮司庁への階段の手前右手には、大山祗神社と子安神社がある。
特別な手水石があり、水を溜める部分の形状は花を模しているようだ。
奥に御座す大山祗神社(所管社)から先に参拝した。この右手には沢筋から大きな音を立てて水が流れ落ちていた。かなりの水量である。
社殿はほぼ南面している。
石積みの上に建てられた社殿を見上げると不思議な感覚になる。この神社の祭神は文字通り山の守り神である大山祗神(おおやまつみのかみ)だ。先に参拝した大水神社の祭神は大山祗御祖命(おおやまづみのみおやのみこと)でありこちらも山の神である。山の神は石が積まれた高い位置に祀られるのだろうか?
大山祗神社の左手には子安神社が御座す。
子安神社の社殿もほぼ南面している。
参道へと戻り、神苑を眺めながらゆっくりと歩くと右手に手水舎が現れる。
火除橋も新しく掛け替えられている。
第一鳥居をくぐると、右手に祓所(はらえど)がある。
さらに進むと右手の石段下には五十鈴川が流れ、御手洗場となっている。御手洗場から参道へ戻るため石段を上る途中右手には細い参道がある。こちらへ入るとすぐ右手に瀧祭神(所管社)が御座す。
カップルが参拝の順番を待っていたため急いで交代した。あとで気づいたが、社殿の向きを測り忘れた。
さらに細い参道を奥へと進みと、本来の参道の第二鳥居手前からこちらへ向かい参道が合流する。
細い参道の先には工事車両が見えた。風日祈宮橋の架け替え工事の車両だった。
仮橋へはここを右折する。
仮橋の手前に苔むした大樹があったので、パチリ。
仮橋はかなり出来上がっている。欄干はまだ無いが、基本的に橋としては出来上がっているようだ。
風日祈宮側から見ても、渡れそうな雰囲気だ。
風日祈宮(別宮)の社殿は南南西を向いている。
正宮へ向かうため、先ほどの第二鳥居へ出る参道をたどった。第二鳥居の前へ出てからパチリ。
新御敷地の石段下、参道を挟んで反対側の敷地の隅に神座がある。遷宮の際、御贄調舎もこちらへ移ってくるのだろうか?
御正宮の石段下の正面には御贄調舎がある。
先ほどの神座と同様の雰囲気である。
皇大神宮 内宮の御正宮は南面している。
現在の御敷地から左手にある新御敷地の間にあるのだが、???。だれか知ってますか?
参道へ戻ると、右手に人だかりができていた。よく見ると2頭の鹿が・・・。
荒祭宮方面への参道へ入ったら、いきなりこの光景に出会った。思わす天照大御神が現れたのかと思った。なんて、
ふと参道へ目を戻すと大樹に手をかざす人だかりが。最近、パワースポットが流行っているのがよく分かる光景だ。
こちらは、別宮遥拝所。
先へ進むと左手には御稲御倉(所管社)が御座す。
扉の金物や装飾に目を引かれていたら、こちらでも社殿の向きを測るのを忘れていた。
外幣殿を過ぎ、荒祭宮への石段が左手に現れた辺りで、右手にある工事用の囲いの下部から光が洩れていた。惹きつけられるように覗き込むと、どうも新御敷地である。
神の恵みを頂いた気分で颯爽と荒祭宮へと向かった。
石段を下ると、踏まぬ石がある。気がつかずに通り過ごしたが、踏まぬ石の存在を思い出し振り返った。このように割れている。
社殿の向きは南南西である。
白石と黒い石との境がクッキリとしている。
荒祭宮を後にして元の参道へ戻ってくると、右手には御酒殿(所管社)と由貴御倉(所管社)がある。
よくよく見ると、由貴御倉の御垣も饗土橋姫神社の御垣と同じ種類のものだ。所管社はこのタイプなのだろうか?
由貴御倉の社殿は南南西を向いている。
今気づいたのだが、扉に鍵が付けられているものとそうでないものがあるが、どのように区別されているのだろうか?
この場所から五丈殿越しに四至神が見える。
木を背にしていると考えると北西を向いている。どちらが正面なのだろうか?
四至神の奥に目をやると忌火屋殿の前庭である祓所がある。
忌火屋殿の前にある垣も饗土橋姫神社と同種のものである。
元の参道へ戻り、帰路へ進むと右手には神楽殿がある。
ここで気になったのが、建築材の切り口が白いことである。これも饗土橋姫神社で気になったことと同じである。
神楽殿の左隣には御饌殿があり、
その前には、竜と虎が浮き出ていると言われる手水石、竜虎石がある。これは竜と虎が一体化しているのだろうか?
御饌殿を過ぎて右へ曲がり、帰路へ向かうと火除橋の手前にある手水舎の近くから次の光景が見えた。清掃の用具にスポットライトが当たっているように感じパチリ。歌で「トイレの神様」が流行っているが、ここには清掃の神様が宿っているように思えた。
神宮の建物にはあまり金物が使われていないが、火除橋で次の2種類を見つけた。
さあ、帰るぞ。と足を速めたら、目の前を車が通り過ぎた。宮域を車両が通るのは珍しいが、この車は特に珍しい? 神宮司庁の名前が入った散水車である。今日は梅雨明けとなった夏の始まりの日、日差しが強烈だったので、この潤いは心地よかった。
一目瞭然、もうタンクが空になってしまったの?
後は宇治橋を渡り、神の領域から俗世界へと戻るだけであった。
この擬宝珠だけはツルツルである。橋の安全を祈願したお札である万度麻がこの中に納められている。
宇治橋の守護神である宇治橋鎮守神を祀る饗土橋姫神社は正面に見える。
以上で本日の起点へと戻ってきた。内宮めぐりはこれで終了だ。次回は瀧祭宮と御稲御倉の向きを測り忘れないようにと心に誓い、帰路についた。