2010年09月18日(土) 風日祈宮橋渡始式 アフター (自転車)
昨日は「キタヰの妻」が渡始式を見学し、新生・風日祈宮橋を渡ってきたので、私も渡りたくてウズウズしていた。今日は自分の足で風日祈宮橋を渡るためと本日より一週間だけ公開される林崎文庫を見学(林崎文庫 一般公開)するために内宮へ向かった。
朝の9時過ぎであったが、駐車場の空きを待つ車の列がかなり伸びていた。その脇を自転車で通り抜け(遠方から見えたお客さんにはちょっと申し訳ない気分)、宇治橋前の駐輪場に駐めた。
手水舎で心身を清めて第一鳥居を抜けると右手に第一鳥居内祓所があるが、しめ縄には多数の赤とんぼが間隔をあけてとまっていた。今日は日差しが強く、暑いが、季節は確実に秋になっている。
まずは瀧祭神に参拝した。
瀧祭神の近くには清掃用具が2ヶ所に見られた。いつもはここに無かったような? 作業中なのだろう。
さらに狭い参道を先へと進むと仮橋入口の立て札が倒されていた。
ただし、今日は柵が開けられており、自由に入っていける。そういえば「キタヰの妻」が言っていた。「昨日、仮橋を渡ろうとしたら、ちょうど私の前で柵が閉められて渡れなかった」と・・・
まずは、本橋を渡り、あとでじっくりと仮橋にお別れすることにした。
ほどなく風日祈宮橋の正面に着いた。昨日の朝はこの前に柵が置かれていたが・・・
鳥居をくぐり、石段を上り、橋に一歩を踏み出した。何ヶ月待ったことか。
それにしても石と木の継ぎ目が見事だ。この部分は完全なバリアフリー状態である。
また、木の継ぎ目や、板材の節目等の加工も見事だ。
この橋を渡る人は少なかったので、ゆっくりと新しい橋を堪能した。
風日祈宮側に渡って振り返ると、左手の仮橋も見えた。
風日祈宮に参拝を済ませて戻ってくると、
仮橋を渡りたい気分になったが、まずは本橋を渡り返すことにした。
仮橋まで来ると、さすがにこちらには人気(ひとけ)がなかった。
仮橋の手前に掲示されている許可標識で許可期間を見ると10月30日までである。取り壊す期間を考えると近々渡れなくなるのだろうか?
あとは20年後しか渡ることができない仮橋。お別れのために、よく見て、触って、話しかけた。
じっくりと見ると仮橋の構造は荒々しいものであった。仮ではあるが、かなりの強度が保たれているのだろう。
仮橋から見る風景も見納めだ。20年間のタイムカプセルに詰め込む気分になった。
これは何だ。いままで気づかなかった。両側にあるから仕切り板を差し込むためのものか? 橋に聞いたが答えはなかった。(そうだよね)
この位置から風日祈宮橋を見れるの今回はこれが最後だろう。次は20年後・・・
橋脚の構造は、宇治橋と同じなのだろう。
かなり時間をかけて仮橋とお別れしてから帰り道へ向かった。
神札授与所の前まで来ると、参道を挟んで隣にある御厩に多くの人がいた。神馬だ。この場所で神馬を見るのは初めてだったので、私も立ち寄った。「国春号」。
しばらくすると、神馬は御厩の奥へと下がってしまった。
振り返ると木々のパワーを感じたのでパチリ。なかなかその時の状況を写真で表現することができない。
すぐそばに立っている灯篭の柱の奥側が太いのに気づき、裏側へ回ってみた。どうも電灯線を隠すために木で覆ってあるようだった。が、さらに別の点に気付いた。番号が書かれた木札が取り付けられていた。その後別の灯篭でも確認したがそれぞれに付けられている。内宮、いや神宮には一体何本あるのだろう。また新しいテーマが・・・
さらに、火除橋を越え、もう一ヶ所の御厩を過ぎると裏手にある石畳に目がいった。その上の中央には
この様な石座が置かれている。ここにも神様が降りてくるのだろうか?
そんなことを考えながら参集殿の方へ視線を移すと、奉納行事の看板があった。今日は林崎文庫へ行くと決めていたので、
会場の様子だけを確認して、先を急いだ。
宇治橋の手前まで戻ってきた時、昨日内宮に来ていた「キタヰの妻」の一言とデジカメの写真を思い出した。
「宇治橋を渡った先にある衛士さんがいる建物の手前を左へ行き、坂を上る途中に標石が立っていた。」
これは確認しておかなくてはと、宇治橋東詰 衛士見張所の手前を左へ向かった。
前方に馬の姿が見えたので、早足で追いかけると、
神馬が神馬休養所へ戻るようであった。国春号だろうか? 国春号ならいくら裏の通路を通ったとしても速いな。
神馬を見送り、坂を引き返して来ると確かに標石が2本立っていた。
1本には、月よみの宮さんけい道。
もう1本には、西 左 二見浦 百丁、南 右 あさまみち七十○、いそべミち 三日(?) とある。
一丁(町)を約109mとすると二見浦まで11km弱 まあ当時の整備されていない道であれば妥当な距離か。あさまみちは宇治岳道のことだろうか? また、いそべとは磯部だろうが、三日と読める。当時は深い山道で3日もかかったのかは???
歴史を感じながらこの場所を後にした。
宇治橋まで戻ってくると、風日祈宮橋の構造と宇治橋のそれらとを比較するため、宇治橋の右手へ回りこんだ。
橋脚の構造は同じだ。留め金の本数や用材のサイズ、本数を除けば、形状など完全一致に等しい。
今日も新たな発見をたくさん頂き、内宮を後にした。
その後、内宮前駐車場の奥にある林崎文庫へと歩みを進めた。
【参考】