2010年09月18日(土) 林崎文庫 一般公開 (自転車)
風日祈宮橋に引き続き、林崎文庫を見学した。
いつも大水神社に参拝する際はその上にある白壁の奥にある林崎文庫が気になり、とても興味があった。やっと拝見できたのだ。いつもは立入禁止の柵で閉ざされている石階が今日は開放されていた。時刻は10時半頃、すでに開門してから30分あまり。
急な石段を登った。荒い作りではあるが強固さを感じる石段だ。
石段の途中で右を見ると、木々の間から大水神社が見える。
豊宮崎文庫の門と較べるとこちらの方がかなり立派である。
門を入ると次のような配置になっている。
また、建物は次のレイアウトである。
門を入ると神宮司庁の担当者の方が林崎文庫について説明してくださった。その他についてもいろいろと教えていただいた。
その後、敷地内の散策を始めた。まずは門を入って右手の一番奥へと向かった。ここは大水神社に参拝する際、大楠の後ろに見える門である。やっと念願がかなった。
塀の上から下を覗くと、そこにはまさしく大水神社が見えた。いつもは逆の視線でこちらを見ていたんだ。
この門から建物を見るとかなり高い位置にある。
右手の奥の林でガサガサという音が鳴り続いていたので、観察していたら数匹の猿を確認できた。撮影しようと頑張ったが、落ち着いていないので撮らせてもらえなかった。でもこのどこかに写っているはずだ。
壁伝いに建物へと戻ってゆくと、
右手に栗山碑を囲った小屋がある。
建物の右端は書庫であり、蔵となっている。
奥(建物の左部分)が講堂であり、講義等が行われていた。
消耗品や破損修理を除き、用材は当時のまま残っているそうだ。歴史を感じるとともに、ここで勉学に励んでいた人々を想像すると感動を覚えた。いつものように目を閉じてしまった。
内部の写真撮影は禁止だったので、外観をパチリ。内部には書棚があり、今は神宮文庫で管理されている収蔵品を模した物(本の形状のもの)が並べられていた。これらの消失を防ぐために蔵になっていたのだろう。
渡り廊下を挟み、左手には講堂がある。
これが講堂だ。
これは門を入り左手奥から講堂を見たビューだ。講堂は3面に回り廊下があり、3面とも障子戸でありとても開放的だ。
講堂の奥には宣長碑が、さらにその奥には得水歌碑がある。
宣長碑の前あたりからのビューである。
講堂に迫る。
次に、講堂とは逆の端まで戻り、書庫である蔵の側面に来た。
そこには大きな石が配置され、その先は石段となっている。
石段を登ろうとして左を見るとこの風景が・・
石段の先には孝経碑がある。
門まで戻ってくると、ここにも驚きがある。先ほどの案内で教えていただいたことだが、神職における階位は、浄階(じょうかい)、明階(めいかい)、正階(せいかい)、直階(ちょっかい)の4階等に分かれている。(権正階(ごんせいかい)を含めて5階等とする場合もあるようだ)
また、神道の基本的精神は、浄明正直(浄く明るく正しく直く)または清明正直(清く明るく正しく直く)であり、その精神を主張するようにここの瓦には「正」「直」の文字が刻まれている。
実際に確認してみると、建物から門に向かって右側の瓦には、
確かに「正」の文字が、
左側の瓦には、
「直」の文字が見える。
また、瓦に関連して、屋根瓦には「林崎文庫」の文字が焼かれている。
今度はぜひとも内部を拝見したいものだ。