2011年07月25日(月) 採鹹作業(御塩浜) (車)
昨日御塩浜を訪問した時に、今朝から採鹹作業が再開される教えていただいたので、出勤する前、8時頃に御塩浜へ立ち寄った。
【参考】 御塩浜と御塩焼所ほか(御塩殿神社)
私が御塩浜へ到着すると、すでに作業は始まっていた。
御塩浜の正面へ向かうと浜小屋の向かい側には運動会の本部席に利用されるようなテントが張られていた。ここは休憩スペースのようだ。テントの下にいた方に挨拶し、写真撮影の可否を確認した。特に問題なく撮影OKだ。
こちらは昨日も置かれていた樽、11本。すでに鹹水で満たされている。
前方の御塩浜では既に黙々と作業が進んでいた。
沼井(ぬい)と呼ばれる穴から「藻垂れ(前日採り残しておいた「鹹水」)」を「潮たご」に汲み取っていた。
こちらでも。
あちらでも。
作業は進み、
「藻垂れ」の汲み上げが終了すると、天秤棒で「潮たご」が運ばれてきた。
本来なら「藻垂れ」は再利用されるが、ここ数日は塩分濃度が0%に近く、採鹹作業が休止していたため、「潮たご」内の水は溝へ戻された。
四ヶ所の沼井での作業がすべて終わると休憩時間となり、作業は8時30分から再開とのことだった。
作業再開まで20分ほど時間があったので、私は御塩浜の周辺を散策することにした。
まずは御塩樋管から鹹水となる塩水を海から引き寄せてくれる五十鈴川を眺めた。
その後、御塩浜全景を確認した。
現在は干潮に近づいているのか、小溝の水位はかなり下がっていた。
御塩浜の周囲も同様だ。
御塩樋管から通じる御塩浜側の桝を確認すると
フラップは全開だった。
そして桝内の水位はゲージを下回っていた。
ここから浜小屋の方を望むと「砂かき」や「えぶり」と呼ばれる道具が準備されていた。
定刻となり元の場所へ戻ると作業が開始された。
沼井の穴の反対側の砂が「浜ぐわ」で掘り返され、
瞬く間に砂の山が築かれていった。
(おっ、採鹹作業は裸足だ。今日は曇っていたが、炎天下なら砂は焼けるほど熱くなるだろう。)
(たしかに、御塩浜の入口には「わらじ」が置いてある。)
先ほどの樽に目を向けると一番奥の樽の上に
「真水」と書かれた紙が貼られた竹筒が。この道具は何のために、どのように使用されるのだろうか?
御塩浜では沼井の砂の掘り出しが続くが、そろそろ会社へ行かなくては。この先の作業も拝見したいが、遅刻はできない。(ジレンマ)
私が御塩浜を離れ、五十鈴川の右岸堤防まで来ると作業内容が変わった。
この作業だけは是非とも見学しておきたい。時計と作業を交互に見ながら・・・
「浜ぐわ」を利用して砂が均一にまかれていく。「浜をひろげる(撤砂)」作業だ。私のコンデジは連写機能が弱いので時間間隔が長いがこんな感じ。
「浜ぐわ」に載せられた砂が、
均一にまかれる。(見事だ。)
まき終わると、
再び、沼井から掘り出した砂の山へ戻り、同様の作業が繰り替えされる。
もう一度、こんな具合だ。
神宮司庁が発行する神宮広報シリーズ(三)「神宮の御塩」によると、採鹹作業(浜をおろす)は次の手順で進められる。
- 沼井掘り(沼井から「藻垂れ」を汲み取り、砂を掘り出す)
- 浜をひろげる(浜ぐわで掘り出した砂を御塩浜全体に均一にまく)
- 浜をかえす(天日による乾燥を助けるため、砂かきで砂をかき起こす)
- 浜をよせる(天日で乾燥された砂を沼井に集め、平らに均す)
- 潮をおそう(沼井の砂に「藻垂れ」次に「海水」を注ぐ)
- 採鹹(沼井の下穴に溜まった鹹水(砂の塩分が溶出された塩分濃度の高い海水)を「潮たご」で運び出し樽に詰める)
今回は1と2の作業しか見学できなかったが、タイムアップとなった。 いづれは全行程を拝見したい。
【 最近の御塩浜訪問記録 】
- 2011年07月25日 採鹹作業(御塩浜)
- 2011年07月24日 御塩浜と御塩焼所ほか(御塩殿神社)
- 2011年07月23日 御塩浜(採鹹中?)
- 2011年07月03日 採鹹準備中の御塩浜
- 2011年06月24日 日の出(夫婦岩、御塩殿、御塩浜)
- 2011年01月22日 近鉄 お伊勢さん125社めぐり(第1回 二見7社)
- 2010年12月04日 御塩浜
- ・・・・