2011年08月14日(土) 大念仏行事(手筒花火、かんこ踊り) – 伊勢市御薗町上條 (徒歩)
今夜は御薗町上條の大念仏行事。一般には手筒花火とかんこ踊りがクローズアップされる。
私もつまみ食い的に手筒花火とかんこ踊りを見たことはあるが、行事全体を通して見たことがなかったので、今日は次のスケジュール表を参考に全体を追いかけることにした。
18:30 打ち上げ花火(ねり出発花火)
18:30 (上條)公民館~西方寺 ねり
~19:30 西方寺~(上條児童)公園 ねり
19:30 仕掛け花火(公園)
19:30 手筒花火(公園)
20:00 スターマイン
20:00 かんこ踊り
22:00 大念仏行事終了予定
ところが、少し出遅れた。打ち上げ花火が鳴ったので、急いで上條公民館へと向かった。なんと、幸いなことにねりの出発が30分遅れていた。
公民館に隣接する上條児童公園では準備が完了し、子供たちが手持ち花火や小さな打ち上げ花火を楽しんでいた。そのため、周囲は煙で真っ白だ。
その奥の公園では、数ヶ所に火が焚かれ、隅の一画に準備された太鼓が打たれていた。
また、公園の別の一画には祭壇が準備されていた。その隣では新盆の檀家家族が大念仏行事の間、線香を焚き続けている。
30分遅れの予定通りに、ねりが始まった。私は「ねり」の実態を知らなかったの興味深々だった。
まずは、公民館の玄関に設置されていた提灯が公園の中央へと移された。
公民館の前では、二本の青竹を交差させて掲げたグループと
別のグループに別れ、
爆竹がけたたましく鳴らされる中、ねりが始まった。
守りと攻め。これは祭でよく見られる光景だ。高向大社の御頭神事でボンドでのせめぎ合いを思いだした。
【参考】 御頭神事(高向大社)- ボンドにて
足元で爆竹が・・・
でも、攻める、守る・・・
そこへ追い討ちが、手筒花火だ。
せめぎ合う若者たちの頭上から手筒花火の火の粉が舞い落ちた。
手筒花火が燃え尽きて、下方から「ボン」。
これで終わりかと思ったら、体勢を整えて再度・・・
かなりの勢いでぶつかり合う。
またもや、爆竹と
手筒花火。今回は2連だ。
そして、手筒花火に追われるように、ねりは西方寺へと走り始めた。
大念仏行事全体を追いかけるため、私も彼らと共に走った。遠慮気味に彼らの後ろから走っていたら、この交差点で足止めをくった。交通規制をかけて車両を止めていたため、彼らが通過すると横断禁止になったからだ。
車両が通り過ぎるのを待ち、彼らを追った。今度はあまり離れないように後方にピッタリ張り付いた。
一行は西方寺の門の前まで来ると
一気に境内へなだれ込んだ。
ご本尊の前だ。
しばらく休憩すると、けたたましい爆竹の音が鳴り響いた。寺の境内でも先ほどと同様のねりが始まった。驚いた。
境内でのねりが終わると、今後は門前だ。
交通規制がかけられた道路の中央で待ち受ける竹に向かって、
門の下から駆け込んできた。ここでも、爆竹。
手筒花火。 思わず参加したくなり、うずうずする。(血が騒ぐ?)
今日も目的は大念仏行事全体を見ることなので、ここは冷静に見学することとし、少し距離を確保した。
西方寺の前でのねりが終了すると、公民館まで戻る道の角や途中でもねりが繰り返された。
ここでも、
さらに、走って、
ここでも。ここは両側が田んぼで攻守のせめぎ合いの際、田んぼへ落下した(落とされた)人が数名。
ここは先ほど私が交通規制で止められた交差点だ。予め渡っていたので、彼らが渡るところをパチリ。
さらに、公民館へ戻るところをパチリ。私は彼らを追い越して先に公民館へ戻った。
公民館の前には多くの見物人が集まっていた。
私が公園についてから10分ほど待っていただろうか? 19時45分頃から最終のねりが上條児童公園で行われた。
ねりが終わると花火が打ち上げられ、
仕掛け花火に点火された。
打ち上げ花火とともに、仕掛けの文字が・・・
『大念佛』。
仕掛け花火が終わり、準備が整うと手筒花火が開始された。
最初はニューフェイスのお披露目か? スポットライトの下、一人ずつ挨拶した後に手筒花火に火を点けた。かなりの人数がお披露目されたが、ここでは私の都合で二名だけ。
お披露目が終わると、五名。
さらには、両側から一名ずつに順次点火されていった。今までは停止した状態だったが、これからは歩きながらだ。風の吹き具合にもよるが、火の粉が自分にかかる可能性が高まる。
次の写真では、前後で二名が重なっているが、奥の花火が燃え尽きて、手筒の下から火を吐いた。「ドン」。静かに燃え尽きるケースも多いが、この様に最後にけたたましい音と共に燃え尽きるのは手筒の醍醐味だ。(ただ、数年前には筒の下から飛び出した火薬が地面で跳ねて観客席へ飛び込んだ事故があったそうだ。事故防止のためだろうか? 観客席がかなり遠くに設定されていた。)
これは左右から2名ずつが歩いている様子。
火の粉は提灯をはるかに越えて吹き上がる。
手筒花火の最後には、数名での披露が二回繰り替えされた。
(1回)
(2回)
そして最後に、スターマインが打ち上げられた。
スターマインの打ち上げが終了したのが、20時50分、元々のスケジュールを50分超過だ。途中で取り戻したと思ったが、手筒花火の時間が長かったのだろうか。まぁ、祭(これは祭ではないか?)には予定なんてあってないようなもの。
こうして手筒花火が終了するとかんこ踊りへと移行した。公園中央の提灯下へ太鼓が運ばれ、その周囲には仮設の観客席(ビールケースの上に板が渡された)が速やかに設営された。
二名の僧侶が座に着くと太鼓の音に合わせて、
かんこ踊りが始まった。かんこ踊りは踊り続けるタイプではなく、短いパターンで踊り手が入れ替わり、それを繰り返すようだ。
柔らかい動きではなく、急激な変化のある動きなので、短いパターンでもかなり体力が消耗するだろう。若いとはいえ、ねり、手筒花火を終えた身には堪えるだろう。
手筒花火が終わると帰って人も多かったが、かんこ踊りを見物する人は私が予想していたより多かった。
かんこ踊りが続く中、
公民館の前では、後片付けが進められていた。(ここにも黒子が多数)
私も行ってきました。昨年は円座に行きました。それぞれが地元のお祭りでいいですね。中途半端な都会に育った私は羨ましいです。車の増加とともに、こうゆうお祭りは中止されて行きました。しかも転勤族、娘などは行った先で結構参加しました。うらやましい(上さんに感謝)
SuBWAYさん
再度のコメントありがとうございます。いかがお過ごしでしたか?
> それぞれが地元のお祭りでいいですね。中途半端な都会に
> 育った私は羨ましいです。車の増加とともに、こうゆうお祭りは
> 中止されて行きました。
そうですね。最近は「ハレ」と「ケ」の区別がなくなり、お祭りのありがたさの実感があまりないのかもしれませんね。お祭りの時はご馳走を食べて、特別なことができる。現代でこんな感覚の人はほとんどいないですよね。
> しかも転勤族、娘などは行った先で結構参加しました。
> うらやましい
まあ、とにかく祭りは見るよりも参加するのが一番です。私も参加したくて、うずうずしています。
そう言えば、先日「100万人のキャンドルナイト伊勢」でボランティアをした時、河崎の方が言ってました。
「法被を着ていれば、天王祭で神輿を担げる」と。
私は法被は持っていないので、自前の法被を作ってみようかなとも考えたりしています。
> (上さんに感謝)
これはこれは、素晴らしい奥様ですね。ごちそうさまです。
では、また、
昨日も行かれたのですね。うらやましい。仕事疲れで、断念しました。
それから 単身赴任です。
「帰ってこなくていいよ」というありがたい妻です。この言葉に甘えて、休みの日は伊勢市内を彷徨しています。
SuBWAYさん
単身赴任ですか。大変ですね。
私は仕事での単身赴任経験はないですが、【キタイの妻】が出産のために実家へ数ヶ月帰っていた時、ほとんど単身赴任状態でした。
私は今になって伊勢の良さが少しずつ分かり始めて来ました。
SuBWAYさんはいつか伊勢を離れることになるでしょうが、それまで伊勢を堪能してください。
市内を彷徨されているのなら、どこかでお会いしているかも?
では、また、