2012年01月05日(木) 山の辺の道(近鉄 天理駅~トレイル青垣) (電車、徒歩)
以前、奈良盆地を南北に走る上ツ道(伊勢街道、初瀬街道)を歩いた時、その東側にあり山裾を通る山の辺の道をぜひとも歩きたいと思っていた。
【参考】 近鉄 お伊勢参り 第二回 その2/10 天理駅から市座神社へ 他
今年の目標である「三重県内の街道を歩く」とは少し外れるが、年明け早々のウォーキングとして山の辺の道コース(近鉄天理駅~近鉄桜井駅)を選択した。また、山の辺の道には北・山の辺の道コース(近鉄奈良駅~近鉄天理駅)もあるが、こちらは20kmを越えるので日が長い夏期に実施しようと思っている。
今回参考にしたのは、次の「近鉄 てくてくまっぷ奈良-9 山の辺の道コース」。
前回同様、近鉄「山の辺の道散策割引きっぷ」を利用しようと思ったが、切符購入窓口の不手際で購入できなかった。
【参考】 近鉄「山の辺の道散策割引きっぷ」
仕方なく予定していた電車に飛び乗り、大和八木駅を経由して近鉄 平端駅へ到着した。天理行きホームへ向かうと通常の時刻表の上に臨時時刻表が貼られ、「天理教月次祭」と書かれていた。臨時列車が増発されていたが、私の予定には関係なく、8時37分発で天理駅へ向かった。
天理駅に到着すると早速歩き出した。
駅前の交番の前を通り、
天理本通商店街のアーケードへ入った。
前回のウォーキングでは右折した路地を横目にアーケードを直進すると信号機のある交差点に出た。交差点の角にはJTBがあり、その建物の上部には「天理教おぢばがえり団参券発売所」の看板が掲げられていた。
「おぢばがえり」、「団参券」、聞いたことがない言葉。「おぢばがえり」とは、人間の命の発祥地の中心である「ぢば」(地場:現在、天理教教会本部がある場所)、つまり故郷に帰ることのようだ。また、「団参券」天理教の信者が地元から天理を往復するための割引切符のようだ。(割引分は誰が負担するのだろう?)
さらに、アーケードを進むと空間が開ける。お祭りのためか、露天の準備が始まっていた。
左手には天理教教会本部、
右手には全国各地の教会の幟が立ち並んでいた。(今日は特別なのだろうか?)
ここから先が山の辺の道への第一歩だ。さらに直進すると右手に天理警察署 山の辺交番が現れ、
その先の布留交差点を右折した。
布留大橋を渡ると
南詰には、左「石上神宮」への道標が建っていたが、てくてくまっぷに従い、ここは直進した。
右手には天理教の多数の大きな建物を遠望しながら坂道を上ると左手には石上神宮の社標が見える。
ここから、参道へ入り、石上神宮にお参りした。
【参考】 石上神宮(いそのかみじんぐう)
石上神宮でのお参りを終えると、ワタカ棲息 鏡池を右手に見ながら山の辺の道へ向かった。
石上神宮の社叢を抜けると左手にナショナルトラスト(奈良県発祥の地)があり、今でも多数の動植物が育てられていた。
まずはこの道標に従い、坂を下った。
ここは東海自然歩道でもあるようで道標はかなり整備されているようだ。
山の辺の道は国道25号線の下をくぐる手前に無人の即売所があった。しめ飾りが掛けられ、かなり手入れされているようだったので雰囲気を楽しいでいたら、農園の奥さんが商品を運んできた。
すべて自家農園で収穫されてものを独自に加工したものばかりだ。私は梅干し(100円/袋)を購入。最近はインターネットでも紹介され、お客さんも多いそうだ。
確かに、他の無人即売所とは一味違う。
奥さんに別れを告げ、国道25号線をくぐると
直進方向に次の道標が立っている。(私は、ここで国道へ向かう道路へ曲がりかけてしまった。注意)
道標の先には、この時期でも案山子が立っていた。ハイカーへのサービス?
この近くには、芭蕉句碑が建ち、この裏側には永久寺跡の池がある。
池の畔には、永久寺跡の説明坂と
内山永久寺之圖(図)が描かれている。
今はこの池しか残っていないのが嘘のように多数の建物が描かれている。
近くに展望用の高台があったので、そこからパチリ。遠くに町並みが見える。
内山永久寺跡の池を背にして歩き始めた。坂道の右手には多数の柿の木があり、枝打ちが始まっていた。
さらに進むと左右への分岐があり、 左「夜都伎神社」とある。
ここからの遠望をパチリ。下界はかなり低い場所だ。
この先は急な石畳になっていて、思わず転げ落ちそうだ。
石畳を下り、さらにその先にも
下りの坂道が続く。
坂の途中で「園原中央標」を右手に見た。
坂を下りきる手前には、公衆トイレがある。
さらに、その先には天理観光農園。
天理観光農園から盆地側をパチリ。左手に見えるのが公民館だ。
道標に従い、次の丁字路を右折して、先ほど見えた公民館の前を通りすぎると次のY字路にたどり着く。
前方に見えるのが東乗鞍古墳だ。 ここを左折すると
路傍には地蔵。
途中で、右方向をパチリ。別角度からの東乗鞍古墳だ。
道なりにさらに進むと丁字路へ突き当たる。
突き当たりで右方向を見ると遠くに赤い鳥居が見えた。ズームでパチリ。下りの坂道でかなりの距離だ。
ここは左へ。この先が夜都伎神社だ。
夜都伎神社に参拝した。
【参考】 夜都伎神社
夜都伎神社にて参拝を終えると鳥居を背にして、立派な石垣の間を進んだ。
道標に従うと
左折の角に「乙木中央標」を発見。
乙木町公民館を過ぎると右手に「せんぎりや」がある。ここも無人即売所だが、呼び出すと奥から人が出てきてくれるようだ。ソフトクリームやビールまで売られている。(小銭がなかったので残念だった。今後は100円玉必携)
目指すは竹之内町環濠集落。左手は山側、
右手は盆地。
この風景の中をしばらく歩くと竹之内町環濠集落への分岐へ出た。
左折して坂を上ると左手に次の説明板が建っている。
環濠の場所が分からず、集落内をウロウロしていたが、結局元の場所へ戻ってきた。実は、先ほどの看板の奥に公衆トイレがあり、その先がこの風景だった。これでは、道路脇の池(環濠)なので、左手の土手を進むと
その先にて、(写真で)見覚えがある環濠集落に出会えた。
さらに進んでパチリ。
振り返ってパチリ。
竹之内町環濠集落を探すのに少し手間取ったので、足を速めた。
休憩所は通り過ぎ、
空では太陽が「かくれんぼ」をしているように、時々強い日差しが・・・。
この辺からさらに古墳が多く見られるようだ。大和古墳群の説明板を過ぎると
右手に波多子塚古墳が見えた。
古墳の上に畑?
波多子塚古墳近くの公衆トイレを通りすぎると
その先にはバス停(大和神社前)への分岐があり、
新旧が入り乱れた風景にショックを受けるとその先には
萱生(かよう)町の環濠が広がっている。
この右手の丘は西山塚古墳だ。
西山塚古墳の全景をパチリ。
萱生町環濠と西山塚古墳を背にして進むと
途中、右手には盆地が遠望できた。
さらに進むと太神宮常夜燈が建っていて、右側の石には「猿田彦太神」と刻されている。
坂を下り、無人販売所の前を過ぎると
次の交差点には次の道標があった。寄り道になるが、まずは右折して
下池山古墳へ向かった。
この古墳では、池の畔から古墳にトレースが出来ていた。進入禁止の柵もないので私も古墳に立ってみた。何とも不思議な感覚だ。
下池山古墳から先ほどの分岐へ戻る途中、右側の池および墓地をパチリ。(後で分かったが、この墓地も古墳だった。)
先ほどの交差点まで戻ると、すぐ近くに五社神社が御座すのでお参りした。
五社神社の境内から鳥居越しに先へ続く道は衾田陵への道だ。
またもや寄り道。衾田陵(ふすまだのみささぎ、西殿塚古墳)へ。
太陽と雲の芸術をパチリ。
柿畑の間を道標に従って進むと
衾田陵の正面へたどり着く。
お参りしてから来た道を戻る途中で、衾田陵の全景をパチリ。
五社神社の前まで戻り、左折した。
するとその先はお墓。山の辺の道はお墓の中を通っている。
でも、このお墓? 古墳のようだ。
そう、ここは燈籠山古墳だった。古墳がお墓になっているのも不思議な感覚だ。お墓の上にお墓・・・。
お墓を過ぎるとまず目につくのは左手の巨大坊主像だ。
その前には念佛寺がある。時間がなかったので拝観は省略。
念佛寺を後にして
山の辺の道を進むと
ほどなく中山大塚古墳に出る。
ここには大和神社御旅所がある。大和神社御旅所に立ち寄った。
【参考】 大和神社御旅所
また、大和神社御旅所の斜め前には中山町公民館があり、
その敷地内には次の建物がある。
中山町公民館の前の坂道を下ると右手に公衆トイレがあり、
左へ曲がる途中に多数の地蔵が祀られている。
坂道を下り、さらに進んでから振り返ってパチリ。中山大塚古墳。
この先には道幅が狭くなる部分があり、
そこを過ぎると視界が開けた。
順路に沿って石畳を進むと
その先、長岳寺の手間には祠や太神宮常夜燈などが立ち並ぶ。
長岳寺の入口には大樹がある。
山の辺の道から外れて長岳寺へ進むと、右手に歴史街道の説明板があり、
正面に山門が建っている。
山門をくぐるとさらに奥が深そうだった。今日は先が長いのでここでゆっくりはできないと判断して、長岳寺にはまたの機会にお参りすることとした。
【参考】 高野山真言宗 長岳寺 (長岳寺のホームページ)
丁度、お昼時だったので長岳寺の山門の近くにある天理市トレイルセンター(愛称、トレイル青垣)に立ち寄った。
トレイル青垣の奥には休憩スペースがあり、お茶等も無料で提供されている。ここで、恒例のおにぎり三個を食べた。今日は歩きながらではなく、しっかりと腰を据えていただいた。
このセンターには出土品なども展示されている。
トレイル青垣は山の辺の道(天理~桜井)のほぼ中間点でもあり、昼食には最適な場所だ。
しばらく、休憩してから桜井を目指した。まずは、崇神天皇陵へ。
【 20120105の記録 】
- 山の辺の道(近鉄 天理駅~トレイル青垣)
→ 石上神宮(いそのかみじんぐう)
→ 夜都伎神社
→ 大和神社御旅所 - 山の辺の道(トレイル青垣~近鉄 桜井駅)
→ 桧原神社(大神神社 摂社)
→ 狹井神社
→ 大神神社(おおみわじんじゃ)
こんにちは。団参割引は学校引率同様一種の団体割引と同様で誰かが割引を補填してるわけではないみたいです
匿名さん、こんばんは。
団参割引は団体割引の一種なんですね。
情報ありがとうございます。