2011年02月27日(日) 近鉄 お伊勢参り 第一回 その9/17 深江郷土資料館 (電車、徒歩)
深江稲荷神社 で御神輿が納められた建物の奥にあったのがこの建物だ。入口には「人間国宝 角谷一圭記念 深江郷土記念館」の看板が掲げられていた。
建物に入ると左手に受付があるので記帳して次の資料を頂いた。展示は週末のみで見学は無料だ。本資料館は歴史に関心をもつ深江の住民が中心となり地域の歴史、民族、文化を紹介するためのものでボランティアにより運営されている。
深江の歴史とくらしを紹介するとともに、
歴史が古く、伊勢神宮の式年遷宮や大嘗祭において調進される儀式用の大型の菅笠等が展示されている。
こちらは菅笠専用のパンフレット。
これが次回、平成25年、第62回式年遷宮に調進するための試作として作成された大型の菅笠。
実際にこの菅笠作りに携わった方(この地から伊勢神宮に調進されていると聞き、感動したためお名前を伺うのも忘れていた・・)が今日の説明員として資料館にみえたので、記念に菅笠とともに一枚撮らせて頂いた。(感謝)
もう一つの目玉がこちらだ。看板にも名前が掲げられている人間国宝 角谷一圭さんに関連した展示だ。角谷一圭さんは茶の湯の釜造りの職人だが、
その鋳造技術を活かし、第60回および第61回の伊勢神宮式年遷宮にて御神宝鏡31面を調進されたそうだ。
現在はご子息がその遺志を継ぎ、茶の湯の釜造りとともに平成25年の第62回式年遷宮に調進する御神宝鏡を制作中とのことだった。そして今日のもうひとりの説明員は角谷一圭さんのご子息、征一さんだった。説明員はボランティアが交代で担当するため記念館で説明する頻度は高くないそうで、たまたま征一さんから説明を受けられた私はラッキーだった。
こちらが鏡だ。
こちらが茶の湯の釜。
最後に、記念館を出ると
右手には深江の菅田が復元されていた。
伊勢の地からかなり離れたこの場所で神宮に縁のある御神宝等に出会えたこと、それ以上に作り手の方々に出会えたことは何よりの感動であった。神宮のために日々を送られている方がこんな遠方にもいらっしゃる。彼らに感謝するとともに、神宮の偉大さを再認識させられた。そして今後の「お伊勢さん125社まいり」への思い入れが強まった。
本資料館は今回のお伊勢参りハイキングのコース設定には含まれていなかったので、寄り道の重要性を痛感した。やっぱりレールから外れることは重要だ。
【近鉄 お伊勢参りハイキング 第一回 玉造稲荷神社から暗峠を越えて 20110227の記録】