2012年07月28日(土) 第二十四回神宮奉納 伊勢薪能 (せんぐう館開館記念) (車、徒歩)
第二十四回神宮奉納 伊勢薪能はせんぐう館開館記念と銘打ち、会場は北御門口からせんぐう館 休憩舎の前に設置されている勾玉池奉納舞台へと移された。
外宮での参拝を終えて、18時前にせんぐう館 休憩舎へ到着したところ、そこは拝観者でいっぱいだった。
私は勾玉池の周遊路から望遠で撮影しようと考えていたが、休憩舎から右手方向への立ち入りは制限されていた。とにかく、遅く到着したことを悔いながらも適当な場所を探した。
休憩舎と表参道の間に準備されたパイプ椅子は満席。奉納舞台の前はもちろん満席。
そして残る場所は舞台に向かって左手、せんぐう館の前付近、コンクリートの上にブルーシートが敷かれた特別席だ。この時点では前列に人がいなかったので、この場所に座り、拝観することにした。
ところが目に入るのは、警戒用のロープと「立入禁止」の札。
確かにこの場所へは立ち入ってはいけないのだろうが、拝観者にも配慮しロープの位置を予め下げておく、または拝観席が埋まった時点でロープを下げるなど「ちょっとした心遣い」がありがたい・・・
来年もこの場所で伊勢薪能が奉納されるのであれば、善処されることを期待した!
休憩舎の中はこんな感じだった。(左手が勾玉池 奉納舞台)
この頃はまだ空は明るく、月は白く、一点の雲のようだった。
本日の能組は次のとおりだった。
開会挨拶
18時0分~
舞囃子
養老(ようろう)
仕舞
経政
高砂
小舞
盃
土車
三人夫
仕舞
楊貴妃
18時50分
火入式、祝辞
狂言
土筆(つくづくし)
仕舞
砧
舞囃子
八島(やしま)
19時50分頃
能
井筒(いづつ)
今日は能を楽しみ、また前面のロープや杭と格闘しながら撮影も楽しむことにした。そのため、私が集中している時は写真がなかったり、ロープや杭に邪魔されて・・・のため、かいつまんだ紹介となった。
こちらは、最初の「舞囃子 養老」。
「小舞 土車」
前半部が終了し、火入式の直前になると空は少しずつ暗くなってきた。
奉納舞台の前では、神宮から火(日別朝夕大御饌祭の御饌の調理に使用される忌火だろうか?、不明)をいただくために待機を始めた。火入式の予定時刻よりも20分ほど早かったためか、火が届くまでかなり時間がかかった。
そして、火が到着したのが約10分後、奉納舞台の前で待機していた市長らの松明に移された。
そして、奉納舞台の前面左右に配置された篝火に火が入れられた。
左、
右。
これでやっと、薪能らしさが・・・。そろそろ空の色も落ちるだろう。
「狂言 土筆」が始まると急に暗さが増してきたように感じた。
狂言は見ているだけでも面白い。場内放送では予めストーリーを解説してくれたので、さらに面白かった。
この場面だけ見たら「なんだこれ~」だろう。
月が月らしく見えてきた。
勾玉池も薪能の雰囲気を盛り立てている。
こちらは「舞囃子 八島」
そして、最後は「能 井筒」、静の力強さ(静で力強さとはおかしな表現だが、私には静止した状態にも力強い動きが感じられたため)が伝わってくる演目だった。(これはあくまでも個人的見解)
楽器の中でも左側の大鼓が鳴らす空気を切るような高音が印象的だった。
また、丸い円筒の器に腰を掛けている状態が続き、
ここから腰を浮かすこの瞬間、何とも言えない緊張感が感じられた。
そして、衣装替え、役替え
以上で井筒、そして伊勢薪能は終了となった。
篝火の火は落され、会場は速やかな撤収が始まった。背後に並べられていたパイプ椅子は瞬く間に片付けられていった。
明かりを保ったせんぐう館を背にして、私も会場を後にした。
その際、会場を後にする風景をパチリ、パチリ、パチリ。
おしゃれなダウンライトだ。
【 20120728伊勢薪能の記録 】
- 伊勢薪能の前に外宮参拝
- 第二十四回神宮奉納 伊勢薪能 (せんぐう館開館記念)
【参考】 第二十三回神宮奉納 伊勢薪能