2013年04月14日(日) 横輪桜と御衣黄(ぎょいこう)桜(伊勢市横輪町) (車、徒歩)
先日、横輪桜を見物するために伊勢市横輪町を訪れてから二週間が経過した。
【参考】 横輪桜(伊勢市横輪町) (2013年03月31日)
自宅周辺でも桜は花を落とし、葉桜となっていた。「もしかすると横輪には桜の花が残っているかも?」 期待半分、諦め半分の気持ちで横輪を目指した。
サニーロードから横輪町へ入ると目に入るのは葉桜、葉桜・・・・。桜の花を目にすることなく『郷の恵・風輪』の駐車場へ到着した。
ここでも横輪桜に花は見当たらない。芝桜が鮮やかに咲いていたので、芝桜と桂林寺をパチリ。
「町内を散策すればまだ咲いている横輪桜に出会えるかも?」
期待はせずに町内を歩き始めた。
『郷の恵・風輪』の前から横輪川を渡り、木楽館 木彫根付の先を
右手に折れ、横輪川へ出た。
この辺ではホタルが見られるそうなので、今度はホタルを見にこよう!
河畔を上流方向へ遡ると
「あっ、見つけた!」 花をつけた桜、「いやでもこれは横輪桜ではなさそうだ。色が黄色っぽい。」
後で分かったことだが、これは御衣黄(ぎょいこう)桜だそうだ。
河畔から道路へ戻り、上流方向へ進むと先日にも訪れた「飛滝」への入口に到着。
ここでも多数の横輪桜が育てられている。こちらで車を誘導していた男性に伺ったところ、「今年は鳥(ウソ)被害で花芽が少なかった上に突風の影響ですでに花はなくなっている。」とのこと。
また別の情報として、「横輪桜は生花として人気があり、以前は枝ごと切り落として水に漬けた状態で出荷時期を待ち、市場へ出していた。かなり高額で取引された。」そうだ。次の写真の木は出荷用の木で太い枝の所々が節くれだっている。その節は切り落とされた証で、同じ箇所を三度切り落とすとダメになるそうだ。
生花としての横輪桜は高く売れるため太い枝がしばしば盗伐されたとのこと。
また、横輪町での移植方法も説明してくれた。ここでは接ぎ木ではなく、根から伸びた新芽、
木の幹からかなり離れた場所に地中から伸びた新芽、
これだ。
時期を見てこの新芽を別の場所へ移植するそうだ。接ぎ木とは異なり、純粋な横輪桜を増やすことができたのはこの方法のおかげ。
さらに話は鳥獣被害におよび、次の写真の枝は鹿による被害、細い枝毎落とされたそうだ。
また、こちらは鳥(ウソ)被害の枝、花芽が蕾の頃にことごとく食われてしまったとのこと。
「横輪桜は新しい園芸品種と認定され、桜まつりには県外も含め多数の集客があり経済効果も高い。そのため、役所には鳥獣被害対策や助成をお願いしているがなかなか実現しない。」と嘆いておられた。住民が少ない地方の集落には公共の援助はなかなか及ばないようだ。
そんな話を聞きながら横輪桜を見上げると 「なっ、なんと!」
横輪桜の特徴である『花びら化するおしべ』を発見! これだけでも来た甲斐があった。
そして先ほど河畔で見かけた黄色っぽい桜、これは「御衣黄(ぎょいこう)桜」とのこと。近くに咲く御衣黄桜をパチリ、パチリ。
落ち着いた雰囲気で品がある。御衣黄桜は皇室と縁が深いそうだ。
帰宅後にYoutubeで次の動画を発見した。
httpv://www.youtube.com/watch?v=Z8nXw1WUxeU
御衣黄桜を後にして来た道を戻ると石垣、石垣・・・。今度は石垣をパチリ、パチリ。
風穴を見つけた。
あっ、この場所、前回にも撮影した場所だ。
さらに進むと桂林寺の前、「郷の恵・風輪」を望んでパチリ。
桂林寺の石垣もパチリ。
最後に、桂林寺の近くから横輪川へ下り、コンクリート製の潜り橋を渡って駐車場へ戻った。
橋を渡る途中で振り返ってパチリ。
期待半分で再訪した横輪町だったが、予想以上に得るものが多く有意義な訪問となった。
そういえば歩いている途中で何度かTVクルーを見かけたが、NHKが一週間詰めて撮影しているとのことだった。どんな番組に仕上がるのだろう、楽しみだ!