2013年08月17日(土) お白石持行事 川ぞりによる小田橋からの外宮奉献 動画あり (徒歩)
第62回神宮式年遷宮 お白石持行事の後半部である外宮への奉献が本日より開始された。今日は特別神領民による奉献がないため一日中地元奉献団による奉献を見学した。
初日と二日目は、内宮奉献にて川曳した奉献団が道路上で川ぞりを滑らせるとのこと。この光景は一見の価値があるだろう。心を踊らせながら出発点である小田橋(おだのはし)へと向かった。
小田橋の下流側に架かる簀子橋から小田橋方向をパチリ。眼下に見えているのは勢田川。
勢田川にも思い出がある。まだ達成できていないが・・・。
【参考】
【勢田川の右岸、小田橋下流側】
簀子橋を渡ると勢田川の右岸には多数の川ぞりが列べられていた。
伊勢古市久世戸奉献団の川ぞり。
五十鈴ヶ丘奉献団。
中之町奉献団。
桜が丘奉献団。
桜木町奉献団。
鹿海町奉献団。
その先に置かれていた朝熊町奉献団、一宇田町奉献団、楠部町奉献団の川ぞりの前にはこれから奉曳を始める中村町奉献団の団員で埋め尽くされていた。小田橋方向へは進めなかったので、迂回路を通り小田橋の南詰へ出た。
本日の最初、つまり今回の外宮奉献の一番手である中村町奉献団の川ぞりが準備された。川ぞりでの外宮奉献ルートを確認するため中村町奉献団に同行することにした。
【中村町奉献団】
木遣り唄の後、川ぞりは曳き出された。
「そり」にはタイヤも付いていないし、特別な素材の裏打ちもない。木の素地そのものである。
そりが曳かれるとアスファルト舗装面に二本の筋が残されるが、そり自体は滑らかに進んだ。予想以上に快適だ。
村松酒店付近で木遣り唄を披露した後、
岡本公園近くの十字路まで進んだ。
この交差点の両側では岡本町奉献団による冷茶接待。(感謝)
朝方は風が涼しかったが、すでに太陽は昇り暑さが ↑↑↑。
沿道の所々では、住民の好意により路面に水がまかれていた。これだけで体感温度が下がる。
「木遣り一本」
練りながらも少しずつ前へ進んだ。
【動画】 中村町奉献団
(19秒 1.5MByte)
その繰り返しだ。
そして、ついに祖霊社の角を左へ曲がった。ここは直角、梃子方の腕の見せ所だ。
【動画】 中村町奉献団
(1分13秒 5.1MByte)
交差点をうまく滑り抜けると御木本道路の岡本一丁目交差点を右折だ。
岡本一丁目交差点で大きく右へ曲がると
後は外宮の表参道入口までは直線コース。
岡本一丁目交差点付近、綺麗に手入れされているお花畑の前では宮崎連合会による冷茶接待。私もいただいた。氷も入っていた。(感謝)
また、中村町奉献団の先導車ではカチワリが作られていた。「早く欲しい!」
また、肩掛け式の噴霧器でミスト! 内宮奉献で教訓を得て熱中症対策も万全なのだろう。
岡本一丁目交差点付近のデルタ地帯に植えられている花々とともにパチリ。この付近にある「みやざきお花畑」は宮崎連合会の地域の方々により手入れされているとのこと。
休憩と練りを繰り返しながら、少しずつ前へ進んだ。
【動画】 中村町奉献団
(43秒 3.4MByte)
(18秒 1.1MByte)
そして先導車が外宮表参道入口付近へ到着すると後は火除橋前へ曳き込むだけとなった。警察官と入念な調整を済ませた。
綱先を先行させ、
少し練ってから
木遣り唄を披露した後、
外宮表参道口にあるロータリーを左回りに曳き進み
外宮表参道の火除橋前まで曳き込まれると
川ぞりは外宮表見張所付近に停められた。これで奉曳は終了、ここから奉献だ。
お白石が詰められた木樽がそりから降ろされると
上部に掛けられてい金網を外された。
木樽の両側から細い綱が付いた金具を引っ掛けると太い竹の棒で担ぎ上げた。
担がれた木樽は火除橋を越えると
地元奉献団のためのお白石渡し場所へと運ばれた。
お白石は木樽から奉献団に割り振られた区画へと移されると
各団員に手渡された。
これから団長を先頭にお白石を奉献する。全団員がお白石を手にするまで待機している様子をパチリ。
火除橋を渡り返すと、川ぞりが火除橋付近から道路側の隅の場所へと移動されていた。すでに上部の解体が始まっていた。(聞くところによると、各団が自前で準備する奉曳車とは異なり、川ぞりは基本部分(下部)が神宮から貸し出され、上部を各奉献団が飾り付けるとのこと。)
【楠部町奉献団】
解体中の川ぞりを後にして御木本道路の岡本一丁目交差点方向へ向かうと楠部町奉献団が外宮近くまで進行していた。
楠部町は神宮との関係が特に強く、神宮神田で斎行される御田植初式にて奉仕している。
【参考】 神宮神田での御田植初式
綱先には白い包を抱える女性。この中にはお白石を包む白布が納められている?
ほどなく、川ぞりは外宮内へと曳き込まれた。
木遣り唄が披露されるなか、
お白石が詰められた木樽は人手のみで運ばれた。お白石の運び方にも各団の特徴がでるようだ。
木樽は次々と運ばれ、指定された区画に移された。
「皆さん、お疲れ様です。」
楠部町奉献団の川ぞりは外宮表見張所付近でほぼそりのみの状態になっていた。
そりから団名板が取り外される頃、次の団の奉曳先へ向かった。
【一宇田町奉献団】
一宇田町奉献団も外宮付近まで近づいていた。
木遣り唄が披露されると
川ぞりは曳き出されたがしばし休憩。
【楠部町奉献団】
一宇田町奉献団が休憩している間に楠部町のお白石渡しを見学するため「奉献団 お白石渡し場所」へ戻ると
そこでかわいい奉献者と出会った。
【一宇田町奉献団】
お白石渡し場所から外宮表参道口へ戻ると一宇田町奉献団の川ぞりはすでに曳き込まれていた。川ぞりは玉砂利についた筋の先、
外宮表見張所の前に停止。
お白石、奉献団員に対する修祓も終わっていた。
一宇田町はとても規模が小さい奉献団なので、ネットに包まれたお白石を手持ちで運び入れられた。
また、川ぞりは早々に片づけられていた。
一宇田町奉献団は団員数が少ないので私も新宮の入口まで同行することにした。改めて火除橋を渡ると雨粒が落ち始めた。(2~3分の後止んでしまったので恵みの雨にはならなかった。)
お白石が全団員に渡されるまでその周囲で待っていたが、
せんぐう館の方へふらりと歩いていると入口付近に御白石が展示されていた。
せんぐう館前から第一鳥居へ戻ると一宇田町奉献団のお白石奉献が開始された。第一鳥居、
第二鳥居をくぐり、
大羽の前を通り過ぎると
現在の御正宮。板垣南御門の前にある蕃塀の外側をまっすぐ進むと新宮の囲いの一部が開かれていた。
私はこの場所で彼らを見送った。
表参道を戻ると火除橋を渡り返し、次の奉献団のところへ向かった。途中で役目を終えた川ぞりをパチリ。今は三台。
【朝熊町奉献団】
外宮前の道路には朝熊町奉献団。
気合が入っていてカッコいい!
川ぞりが曳かれるその後ろに注目、
木遣りが持つ采から千切れ落ちた破片を拾い集める方が数名。『立つ鳥跡を濁さず』だ。
(陸曳きする団は切り裂き紙束ねて采を作るが、川曳きの場合水にぬれるため、木を薄く削ったものを束ねて作る。そのため、采を強く振り、地面に叩き付けると破片が・・・となる。)奉献団の采の種類を比較するのも面白い。
外宮前で曳き込んでいると背後を神都バスが通過。
綱元が勢いを増して曳き込んだため、
綱が途中でたるんできた。「綱先、頑張れ!エンヤ、エンヤ・・」
【動画】 朝熊町奉献団
(27秒 1.9MByte)
川ぞりが停止するとその後ろにはドリフトさせた跡が残っていた。
そりからお白石が詰められた木樽が降ろされると
梃子棒で担がれた。
お白石は火除橋を渡り
お白石渡し場所の専用区画に移された。
白布を受け取った奉献者は
順次お白石を受け取った。
火除橋から全景をパチリ。
火除橋を渡り返すと(今日は何度火除橋を往復しただろう。これも延べの参拝者数にカウントされる!)外宮表参道口の片隅には奉曳の役目を終えた川ぞりが4台。
【鹿海町奉献団】
外宮前から岡本一丁目交差点を目指して歩いたが奉献団の姿は見えなかった。さらに逆行すると岡本公園付近で休憩中の鹿海町奉献団に遭遇。
綱先はまとめて巻かれ、
川ぞりへ伸びる部分は支柱に載せられていた。完全に地面から浮いている。完璧だ。
鹿海町奉献団の木遣り衆は子供の大人も元気だ。
【動画】 鹿海町奉献団
(1分01秒 4.1MByte)
この先にある祖霊社の交差点を曲がるための方策だろうか? ここで二本の綱が一本にまとめらえた。
【動画】 鹿海町奉献団
(50秒 4.0MByte)
祖霊社の角を左へ曲がると次は岡本一丁目交差点を右折。
右折して御木本道路に出てからも木遣り唄。元気、元気!
その後練りにねって・・・
【動画】 鹿海町奉献団
(1分28秒 6.5MByte)
外宮の大常夜燈の下で待っていると
やっとやって来た。
ほら貝はいいね!
「エンヤ、エンヤ・・」で駆け込んで来たので
足元ではかなりの土埃。
【動画】 鹿海町奉献団
(27秒 2.2MByte)
川ぞりが停止したらパノラマでパチ~リ。綱先の位置で綱の長さが測れる。
綱が巻かれるとともに
お白石を詰めた木樽がそりから降ろされた。
その間、子供木遣りは外宮表見張所前で
休憩中。お疲れ様、肉体よりも精神が疲れただろう。この積み重ねで強くなれる!
お白石は木樽ごと竹棒にて担がれて
お白石渡し場所へと運ばれた。
鹿海町奉献団は他の参拝者に配慮していたのだろうか、団員が参道にあふれないようにプラカードを利用して団員を誘導していた。
表参道は十分な空間が確保されていた。これなら一般の参拝者に影響なし。感心だ。
整然とした鹿海町奉献団のお白石渡しを後にしてまたまた火除橋を渡り返した。
川ぞりが置き場へと回送されていた。
この場所へ。
【桜木町奉献団】
続いて桜木町奉献団。
川ぞりはみやざき花畑付近で停止していた。
その近くでは電柱の陰で休憩する男性。ちょっとダンディー!?
しばらく動きそうになかったので、
この場を後にして、小田橋方向へ戻った。
すると祖霊社を過ぎて
その先に桜が丘奉献団の先導車が見えた。
【桜が丘奉献団】
木遣り唄が披露されると先へ進んだ。
日中の暑さにはこのシャワーで笑顔が蘇る。
他の奉献団とは異なる装飾の川ぞりが曳き出された。
【動画 桜が丘奉献団】
(26秒 1.5MByte)
桜が丘奉献団を追いかけようとも思ったが、小田橋方向に中之町奉献団が見えたのでそちらへ向かった。
【中之町奉献団】
中之町奉献団は村松酒店前で休憩中だった。
シャワーで手を濡らし、冷やす子供木遣りの女の子たち、「気持ちいい!」
「いい!」
そろそろ、木遣り唄の披露。
【動画】 中之町奉献団 かわいい木遣りも思いっきり頑張っている
(1分07秒 6.0MByte)
木遣り唄が終了すると曳きはじめられた。
【動画】 中之町奉献団
(20秒 1.8MByte)
しばらく曳くと正式な休憩となり
綱が巻き始められた。
しばらく動きそうもなかったので、小田橋方向へ・・・。
【五十鈴ヶ丘奉献団】
小田橋の手前(西詰)まで近づくと五十鈴ヶ丘奉献団の綱先がここに。
しばらくすると曳き始められた。
【動画】 五十鈴ヶ丘奉献団
(2分07秒 10.9MByte)
近鉄の高架を電車が通過しない間に高架下を通過した。
川ぞりが高架下を通過するとその背後では近鉄特急が走っていた。
先が詰まっているためだろう。五十鈴ヶ丘奉献団はこの場所で停止。
【伊勢古市久世戸】
五十鈴ヶ丘奉献団を後にして小田橋へ戻ると本日最後の奉献団である伊勢古市久世戸奉献団が奉曳の準備を始めた。古市翔龍太鼓のトラックが先行すると
小田橋の東詰から西詰へと綱が伸ばされた。綱の先頭を一番乗りしようとする少年、でもためらってしまった。
出発までしばし時間があったので、綱先が巻かれた。
その後木遣り唄や
地方(じかた)による演奏が披露された。
【動画】 伊勢古市久世戸奉献団 地方による演奏
(1分19秒 3.7MByte)
「さぁ、出発だ。」
停止していた五十鈴ヶ丘奉献団の川ぞりが先へ進められて、前方との距離に余裕が出きると
まずは
古市翔龍太鼓の演奏が始まった。
【動画】 伊勢古市久世戸奉献団
(1分22秒 4.3MByte)
古市翔龍太鼓に続き、木遣り唄が披露されると
奉曳が開始された。
高架下では電車の通過を避けて一気にくぐるために一時停止して
「木遣り一本」の後、
力強く一気に近鉄の高架下を駆け抜けた。
高架下を抜ければしばらくはお楽しみタイム。水を掛けたり、練ったりの繰り返し。数え切れないほど・・・
老若男女が練りを楽しんだ。
何度も練りを繰り返した後、かなり疲労した様子、このペースじゃ最後まで持たない?
伊勢古市久世戸奉献団は動き出したが、先が詰まっていた。
地方連を乗せたトラックも停車していたので、さらに外宮方向へ急ぐと
五十鈴ヶ丘奉献団が祖霊社の交差点を左折していた。
【五十鈴ヶ丘奉件団】
さらに、岡本一丁目交差点を右折すると御木本道路へ。
「みやざきお花畑」の前では宮崎連合会奉献団によるシャワー。これがヤケに身持ち良かった。
五十鈴ヶ丘奉献団もここで停止してしまったので、先へ進むと
【中之町奉献団】
中之町奉献団の川ぞりは伊勢市観光案内所の前に。まさに外宮へ入る直前。
木遣り唄が披露されると
外宮表参道口へと曳き込まれた。
お白石が詰まった木樽がそりから降ろされると
人手により運ばれると
お白石渡し場所の所定区画へ移された。
手水舎付近からパチリ。
さらに火除橋付近からもパチリ。朝とは影の向きが反対になっていた。
中之町の川ぞりを確認すると
明日の特別神領民奉献サポート(午前4時起き)のことを考えてしまい、五十鈴ヶ丘奉献団および伊勢古市久世戸奉献団の外宮到着を見ずに帰宅することにした。無理は禁物だ!
お白石持行事に関しては 有限会社 伊勢文化舎 が発行する『伊勢の今を伝える いせびとニュース 夏号(第11号)』に簡潔にかつ明解に紹介されている。
また『伊勢の今を伝える いせびとニュース 残暑号(第12号)』には外宮奉献の見どころなどが紹介されている。
幸いなことにこれらのニュースのPDF版は伊勢文化舎のホームページにて無料で提供されているので、ぜひご覧ください。(感謝)
【参考】
さらに、お白石行事のスケジュールおよび本期間中の伊勢市内交通規制については伊勢市のホームページに掲載されている。
【参考】
- お白石持行事のページ (伊勢市のホームページ)
- お白石持行事期間中の交通規制 (伊勢市のホームページ)
- お白石持行事公式ホームページ (御遷宮対策委員会)