2011年07月30日(土) 第二十三回神宮奉納 伊勢薪能 (車、徒歩)
伊勢薪能が外宮の北御門にて開催されたので見学した。第二十三回ということだが、私にとっては初めての体験だ。能や狂言に造詣がないので分からない事だらけ。「シテ」、「ワキ」・・・? 今日はとにかく感じよう。
外宮へ午後4時過ぎに到着すると舞台と観客席はすでに準備されていた。ただ、天候はいまいち。しぐれのような雨がひたり。遠くで微かに雷鳴が。関係者は祈る思いだったろう。
開演までは十分に時間的余裕があったので、建設中のせんぐう館の状況確認、外宮めぐりを済ませた。
北御門参道から火除橋を渡ると前方の舞台ではリハーサルが開始されていた。
まだ、開演まで40分ほど時間があった。調べたいことがあったので、伊勢市図書館へ往復してきた。
図書館から戻ってくるとちょうど良い時間となった。私が北御門へ到着すると人力車(伊勢の風 神力車)が到着した。乗客は演者? 観客?
しばらくすると、第二十三回神宮奉納 伊勢薪能の開催は宣言された。
開会挨拶に続き、
舞が開始された。
まずは、舞囃子 小袖曽我(こそでそが)。
続いて、伊勢子ども能楽教室の子供たちによる仕舞(子供たちの写真は掲載なし)。
さらに小舞、仕舞が。
18時50分になると予定通り、篝火の薪への「火入式」が実施された。鈴木健一伊勢市長と伊勢市観光協会の法被を着た方(お名前を失念してしまった。ごめんなさい。)の2名が神宮から提供される御火を松明で受け取り、篝火に点火した。
まずは市長から。
さぁ、篝火へ。
舞台右手の篝火には、鈴木健一市長が点火した。まだ、少し薄明るいが、これから薪能は佳境へと。
火入式が終了すると、3名からの祝辞が続いた。
祝辞が終わる頃、午後7時となり外宮への参拝が終了となった。衛士が火除橋の前に柵を移動し、「夜間の参拝を停止します。」の立て札が掛けられた。
最後の参拝者が参道から出ると、柵は完全に閉じられる。
その頃、舞台では舞囃子 融(とおる)の舞が始まった。撮影場所を舞台の反対側へ移動。
篝火と共にパチリ。ただ、風向きの関係で煙がこちらへ。
撮影場所を移動しつつ観客の状況をパチリ。かなりの人だ。
元の撮影ポイントへ戻り、パチリ。
篝火が勢いを増す。その影には篝火をお守りする役回りの人がいるからだ。適宜、薪を追加してくれていた。
舞囃子が終了すると、狂言 柿山伏(かきやまぶし)が始まった。狂言と聞いただけで「おもしろそう」と思った。狂言が社会風刺の舞だということはおぼろげながら知っていたから・・・
山伏が登場。(帰宅後にパンフレットの解説を読んだら、舞の内容が納得できた。解説は先に読むともっと楽しめるだろう。) とりあえず、ここでは解説なしで写真のみを紹介。
特に感動したのは、山伏が舞台上でのほとんどの時間を黒い小さな筒(解説では葛桶と書かれていた)の上で演じたことだ。
そして、最後には山伏が柿の木とみなした葛桶から落ちて
そして、山伏は柿の木の畠主に自分を背負わせた。ここでも舞台の床ではない。
その後、仕舞。
そして、最後に 能 羽衣(はごろも)が舞われた。
以上で第二十三回神宮奉納 伊勢薪能は終了した。
観客はあっという間に
いなくなった。でも何人かは着席した状態だ。
ほとんどの人は余韻を楽しむこともなく、帰路に急いだのだろうか。
最近の映画館を思い出してしまった。(まぁ、後片付けする人の事を考えたら、速やかに立ち去るのが心遣いか?)
私は北御門の片隅で余韻に浸っていたら駐車場へ向かうのが遅くなり大渋滞だった。急ぐ旅でもないのでゆったりとした気持ちで車が少なくなるのを待っていた。駐車場を出る前にパチリ。
【 20110730 の記録 】
- 式年遷宮記念 せんぐう館(建設中)20110730
- 外宮めぐり
- 第62回神宮式年遷宮に向けて(外宮)
- 第二十三回神宮奉納 伊勢薪能