とび石、高麗広 ほか

2010年09月12日（日）　とび石、高麗広 ほか　（自転車）

9月１７日に風日祈宮橋の渡始式があり、9月18日から一週間林崎文庫が公開される。そこで、風日祈宮橋の仕上がりを確認しようと自宅を出た。

浦田交差点までは順調に走ってきた。浦田交差点から数百m進むと右手に荒木田墓地の案内板が立っている。今まで気づいていたのだがお参りしたことはなかった。今日は何故かお参りしたい気分になり、墓所へ入っていった。

左手には荒木田氏命墓があり、その向かいに多数の墓石がある。

荒木田守武の墓所はどこかと奥の方から探していたところ、中央左手に見つけた。大きなものは碑石であり、実際の墓石は左側のものだろうか？

また、守武の墓所の左手には、荒木田氏経の墓所もあった。

お参りをして墓所を出た。

ほどなく宇治橋の前まで到着したが、この後の行動で本日の予定はまったく異なる方向へと向かってしまった。

今日は林崎文庫を見学できないことを分かっていたはずなのに様子を見に行ってしまった。

いつも通り、立入禁止。さあ、宇治橋の手前の駐輪場へ自転車を駐めようとすると、次の標石が目に飛び込んできた。

「五ヶ所街道」　初めての響きである。この先には高麗広を抜け、剣峠を越え、五ヶ所へ至る道があり、以前車で通ったことがある。「五ヶ所街道」という名前がついていたとは全く知らなかった。もうこれは先へ進むしかないと気持ちが先行し、宇治神社の前を通り、五ヶ所街道を走り始めた。

風日祈宮橋のことを頭の片隅に置きつつもこの看板（高麗広公民館8km先）を見たら、往復で16km、これなら行くしかないと予定変更が即決された。

高麗広を目指してしばらくすると、左手に標石が見えた。文字が読みにくかったので近づくと、「とび石」と彫られている。ここが「とび石」か。名前は聞いたことはあったが、いまだかつて来たことがなかったので早速寄り道となった。

石畳を下ってゆくと、眼前には五十鈴川が広がっている。「入ってもいいの？」、ここは神域内？

と思いつつも足は前へと進んでいた。この場所は内宮の御手洗場の上流である。水が綺麗だし、雰囲気がとても良い。しばらく景色を見つめていた。

これは魚道？

これが「とび石」だ。と言っても普通に歩いて渡れる間隔に配置されている。気合を入れないと渡れないイメージを持っていたのでその点はちょっと残念かな。

石と石で狭められた部分は流れが急になっている。

小さな魚が至る所に。川底に映る魚の影が鮮明に見えるほど川の水は澄んでいた。

視線を落としてゆくとどんどん風景が変化する。

この辺も両岸には大きな石で石垣が組まれている。とび石を渡るとこんな風景となる。

石垣に上がるとさらにその奥には小さな石で組まれた石垣があった。

もう赤とんぼの季節になってきたのか？　まだまだ暑い日が続くが、ある日を境に一気に秋へと切り替わってゆくのだ。

とび石を十分に楽しんだ。その後は途中の風景に立ち止まりもしたが、とにかく高麗広を目指した。

川からはかなり高くなってきた。五十鈴川へ流れ込む沢からの風景であるが、本流は見えない。

やっと高麗広公民館へ到着した。

驚いたことは、宇治橋からここまで来る間に対向したのは車よりも、ランナー、サイクリスト、ウォーカーの方が多かったことだ。このコースは木陰が多く、かなり涼しいので体感環境はいいが、アップダウンが激しいのでかなりきつい。

ここで思い出した。それは数年前、全国をあげてIT講習が多数開催された時、私もIT講習の講師をさせていただいたことがあった。この場所、公民館の隣の「ふれあい工房」でも実施したことを思い出した。現在は分からないが当時はインターネット環境が整備されておらず、インターネット（WEB、電子メール）の講習で苦労した記憶が蘇ってきた。あー、懐かしい。

昔の記憶を思いだし、感傷に浸りながら喉を潤した。しばし休息をとってから来た道を折り返した。帰りは頻繁に立ち止まりながら自転車を走らせた。

道路脇をよく見ると、神宮宮域と彫られた標石や立て札等が至る所にある。

車が対向できない程度の道幅が続き、

所々で五十鈴川が見える。

五ヶ所街道の左右は神宮林なので、神宮林へ入る林道が所々に現れる。川にかかるコンクリート製の橋を渡ると次の注意札が立っていた。

橋の上から下流をパチリ。

本線へ戻り、宇治橋前を目指した。

ここは切通し風になっていた。

風景は一転し、田んぼが現れた。棚田とまでは行かないが、段々になっている。

左手に林道が・・・

新しい案内板が。竜ヶ峠、久昌寺。そうか整備された山道か。そういえば何かの記事で見て、矢持側からどこへ出るのかを疑問に思っていた。これで疑問が解消された。今度歩いてみよう！

かなり下ってきたら、沢筋に小さな滝風の流れが見えた。ここにも神宮宮域の標石があった。

標石の左の木の枝に赤とんぼ。パチリ。

かなりいい雰囲気で流れている。水も冷たい。汗がすっと引いていった。

こう見るとこの沢筋は道路からかなり下がっているのだ。

さらに進むと左手に「お伊勢さんの水」飲み場が現れた。ちょうど喉が乾いたし、ペットボトルの水が底をつき始めていたので、必須で立ち寄った。

冷たく、かなりの流量である。５００mlのペットボトルは数秒で満たされた。何度も口へ運び、体内から涼をとった。最高。

快調に走っていたら対岸に人影が見えた。

自転車を降りて、よく見ると内宮の御手洗場だった。いつもは御手洗場側からの風景しか見ていないが、御手洗場側はこんな風に見えているのだ。

ここから宇治橋前は近くなので、急いで戻った。しかし、既に１１時30分。今日は12時までに帰宅することを決意して出てきたのでそこだけは守ろうと思い、風日祈宮橋へは18日に訪問することとし今日のところは帰宅した。

ちょうど12時に帰宅できたので、結果的に行動時間だけは予定通りの楽しい一日であった。