2012年01月15日(日) 楠部町萬歳楽(櫲樟尾神社) (車、徒歩)
楠部町萬歳楽は古くから楠部に伝わる神事で1973年以降途絶えていたが、2000年に保存会が結成され、2001年に再興されたそうだ。
萬歳楽は「鬼打ち儀式」に始まり、「豊年踊り」が舞われ、最後に餅まきで終了した。
【詳細は】 楠部萬歳楽 (伊勢市) – 伊勢志摩きらり千選
多くの人が待ち望んでいると、定刻の11時よりも10分ほど早く開始された。
楠部町萬歳楽(櫲樟尾神社)の前に て鳥居前に待機していた舞方は
鳥居をくぐり、手水舎へ向かった。
萬歳楽の舞方は順に手水を受けて心身を清めた後、
神職により修祓を受けた。
修祓を終えると舞方は神職に続き
拝殿前へ向かい、お参り。
まずは「鬼打ち儀式」であるが、舞方(ここでは射手)は矢を射る前にお神酒を受け、
さらに、腹ごしらえの儀式があった。一口大の握り飯がを3個(?)を
食べ終わると「鬼打ち儀式」の準備が整った。
ちなみに、足元は草履からわらじに履きかえられていた。
太鼓の音で、舞方(射手)が早稲、中稲、晩稲(ともに、子供、大人)の順に、
太鼓の音が鳴ると
早稲の子供が最初に登場し、弓と三本の矢が渡された。
弓に矢を添えると、拝殿とは逆方向(東)の空に向って弓を絞り「萬歳楽」と声をあげた。すると見学者は「まんざぃ・・」と応えた。(私も一緒に「まんざぃ・・」) 「まん」の後の音が微妙に聞こえたのは次の理由からだろう。
的を射る前にまず東に向かい弓を絞って「萬歳楽」と叫ぶと周囲のはやし方が「まーんざらく」と応えます(写真左)。西に向かっても同様のしぐさで「萬歳楽」、「まーんざらく」となります。
続いて、拝殿の方向(西)に向かって弓を絞って「萬歳楽」。見学者は「まんざぃ・・」。
そして、最後に鬼の絵が書かれた的に向かって矢を射った。
続いて、早稲の大人、
中稲の子供、
中稲の大人、
晩稲の子供、
最後に晩稲の大人
以上で 「鬼打ち儀式」となったが、
突然、鬼が描かれた的が
消えてしまった。神輿を担いだ子供達が一斉に駆け寄り、鬼が描かれた的は跡形もなく千切られてしまった。
大きな破片を手にした子供は嬉しさで心踊っていた。
これはかなり大きな破片。
また、自分が手にした破片をさらに千切って大人の見学者に配っている子供がいた。ご利益のおすそ分けだ。彼には更なるご利益があるだろう。
「鬼打ち儀式」が終了すると舞方は萬歳楽の「豊年踊り」舞台へ移動した。
全員が舞台に上がり、
挨拶の後
着座した。
ここでは、子供と大人がペアで早稲、中稲、晩稲の順に、
まずは早稲のペアが「由利」を担ぎ、舞台を三周した。
一歩踏み出すたびに豊年の祝い言葉を囃し立てた。
【参考:祝い言葉については】 萬歳楽の「祝い言葉」
続いて、中稲のペア。
最後に晩稲のペア。
「豊年踊り」が終了すると舞方は舞台を降り、拝殿前、社務所前で待機していた。
「豊年踊り」が終わった舞台では餅まきの準備が進められ、再び舞方が登場すると盛大な餅まきが行われた。
私も数個いただいた。(ごちそうさまでした。)
餅まきが終了すると萬歳楽は完全に終了となった。
見学者は櫲樟尾神社を後にした。
私は再度お参りしてから、祭典の後の神社を楽しんだ。
【 20120115の記録 】
- 楠部町萬歳楽(櫲樟尾神社)の前に
- 楠部町萬歳楽(櫲樟尾神社)
- 楠部町萬歳楽(櫲樟尾神社)の後で